2011年8月14日日曜日

千葉一周旅行 二日目: 銚子

銚子という町は、大阪人の私にも比較的イメージが強い。
場所がわかりやすいというのもある。
銚子電鉄のぬれ煎餅は、鉄ならぬ私でも聞き知っている話。
玉置浩二のドラマ「コーチ」も、連ドラ滅多に見ない私には珍しく見ていた作品。サバカレー。

佐原を朝に発ち、成田線に揺られて銚子へ。

銚子駅前は、言い方悪いけどもっと田舎っぽいかと思えばそうでもない。
ともかくコインロッカーに重い荷物を投げ込み、銚子電鉄へ。


銚子電鉄の駅は、JRの駅の中。
「駅を共用している」というよりは、JRの駅のホームに銚子電鉄の駅がある感じ。

さすがは観光鉄道、乗客の一眼レフ率が高い。私もだけど。
そして車内には「他の客にカメラ向けたり線路敷地内に立ち入って撮影とかしないで」と張り紙。なんかすみません。

乗り込む車両はこのクラシックな……と思ったら、銚子電鉄最新型の2000型というものらしい。
1962年に作られて、京王線で20年走って、愛媛の伊予鉄道で24年走って、船で銚子に送られてきてまた走り始めた老兵だそう。
ひょっとすると私が乗ったことがある最も古い車両かもしれないな。(でもこれの次に古い南海本線7000系はしょっちゅう乗ってるのだけど、そう考えると南海電鉄も凄まじい)
ちなみに帰路には、1959年くらいのものらしいデハ1000型というのに乗ったから、最古記録はさらに更新される。

車内で車掌さんから弧廻手形(一日乗車券)を買って、まずは一気に端の外川駅まで。
車内では鉄道むすめが活動している。


そして20分ほどで外川駅到着。

古いのみならず趣あるベンチに看板、そして駅舎。
NHKドラマにも使われた、と看板にある。25年前の「澪つくし」というやつ。
銚子電鉄開業当時、大正時代からの駅舎だそう。まあ南海本線にはもっと古いのがあるけれど、こうして比べるやはり南海は凄まじい。

外川ミニ郷土資料館、というのがあるが、あいにく開館前。

西や南にもいろいろ観るところはあるようだが、徒歩ではあまり鉄道から離れづらいので、犬吠埼方面に歩いて行くことに。


海沿いに遊歩道があり、そこに沿って歩くと素晴らしい海の景色。







 しかしまたCMOSセンサーにゴミがついてしまってるなあ。
ダストリムーバルは電源投入字に動かすようにしてるし、目視でクリーニングしても見当たらないんだけど、いつのまにか……
こういうメンテちゃんとやれない私は、あんまりレンズ交換式が向くタイプじゃないかもしれないな。

ともあれ、じつに素晴らしい景色。
遊歩道から海岸に降りて歩いてみたら、フナムシが大量にいて、私が歩くのに驚いて一斉に逃げて近くの壁を埋め尽くしたりしたけど。

このへんはかつては海の中だったから、白亜紀の浅い海の様子が化石や地層からうかがい知れるとのこと。


犬吠埼には、灯台が建っている。
日本最古の国産レンガ造り灯台とか。1874年、英国人技師リチャード・ヘンリー・ブラントンの設計で建てられた。
灯台の下と別棟の建物に、資料や歴史の展示施設もあるので、そこで解説されている。

灯台は展望台にもなっていて、99段の階段を上がれば絶景。
銚子は「地球が丸く見える」というフレーズがよく使われているが、ここからもそう見える。

霧笛や霧鐘の設備もある。


犬吠埼の売店でソフトクリームなど舐めつつ、銚子電鉄の売る佃煮や揚げせんべいなどを土産物に買い、駅の方へ。



駅はこんな調子。


駅前に置かれている電車車両は、相模鉄道モニ2022というものだそう。かつて銚子電鉄で使っていたデハ501も隣にあるが、ブルーシートで覆われていた。
レストランの建物として使ってるそうだが、私が行った日には開いていなかった。

駅は大きめに作られていて、中は土産物の売店状態。
銚子電鉄、いまや収入の半分以上が土産物販売によるとか。
家族の土産にサバカレー缶を購入。



あからさまに撮りそこねだが、帰りに来たのはデハ1001。見ての通りの桃鉄ラッピング。

行きはただ走っていっただけだったが、帰りはボランティアの方が乗り込んでいて、各駅ごとに観光案内をしていた。
このデハ1001は冷房がないので、窓を開け放って走行することになるが、仲ノ町駅近くまでくるとヤマサの醤油工場からの香りがくる。銚子感出てる。

銚子まで行かずに、ひとつ手前の仲ノ町駅で下車。

待避線に、2000型のもう一編成、イオンのラッピング広告つき車両がとまっていた。

わざわざここでおりたのは、ここに車両基地があり、1067mm軌間のものとしては現存最小サイズの小さな機関車が置かれているから。
切符とは別に見学料金がてらの入場券150円を購入して、車両基地へ。

1922年ドイツ製の、小さな機関車。
小ささもあってユーモラスな格好。御年90歳になろうとしているが、これでも動態保存車だから動かそうと思えば動かせるそうだ。


そしてデキ3に牽引されるかのように繋げられた、デハ801。
こっちはつい最近まで走っていたが、2000型と入れ替わりで引退した。

もう一台、何やら改造中か修理中か塗装変更中か。
「鉄子の旅」の作者の方がデザインしたらしい塗装で走っていた、デハ1002みたい。



駅の方へいくと、桃鉄タイアップ時代に作られた石像が。
犬吠駅にもあったみたいだけど、どこだったんだろ。タイアップ予定の期間が過ぎているせい(ラッピング電車も予定では終了しているはずだった)か、この石像については駅でも車内でも全然触れていなかった。

ここから銚子駅まで戻り、時間があったので、銚子カメラ博物館というのがあるというので足を向けてみた。
食事には少し早いけど、これからしばらく食事する時間取れないな……と思い、博物館となりのパン屋で軽食。
で、見学を申し込もうとしたところで「月曜休館です」といわれてヅガン。
パン屋の中にも、リコーのオートハーフとか懐かしいカメラを少し置いていたりした。


銚子駅からは、まず総武本線に乗って、左手に風力発電の風車を見つつ、九十九里浜のあたりを南下。
成東駅で東金線に乗り換え、大網駅で外房線に乗り換え。
そこから次の目的地の勝浦まで。