しかしちょっとカメラが好きな人は、ズームは単に遠い近いを変えるのではなくて、パース、つまり遠近感をコントロールするために使う。
ズームを引いて広角側、より広い範囲が写る状態にすれば、近くの物はより大きく、遠くの物はより小さく写り、遠近感が強調される。
ズームを伸ばして望遠側、狭い範囲が写る状態にすれば、遠近の物の大きさの違いが少なく写るので、遠近感が弱くなる。
まあそんなことはカメラの基本であるからして、もっとちゃんとした説明がネットなり書籍なりにいくらでもある。
しかしフォトカノKissのフォトセッションモードには、画面写真を観てもわかるとおりで、画面左にズームのインジケーター、画面右にパースのインジケーターがある。
パースだったらズームを操作したら変わるはずなのだが、なぜか別物としてズームとパースをそれぞれ操作できてしまう。
ズームはある程度の範囲(3倍くらい)でなめらかに動くが、パースの方は、ボタンを押すたびに35・50・200と変わる。
はて、この「パース」という操作機能は一体なんなのか。
35mmとか200mmとかそんな表示があるから、レンズの焦点距離のことのように見えなくもない。
けれど、35mmと200mmなんて6倍近く画角が変わるはずだけど、変えてみたところでちょろっと変化する程度。
しかも35mmにしたほうが、やや望遠あるいは被写体に寄ったような状態になる。
(ただ、フリーフォトセッションでは微々たる変化しかないが、イベントのシャッターチャンスではもっと大きく変わることもあった。そっちでは逆に、ズームの操作レンジが著しく狭く制限されたりもする)
何がなんだかわからないが、とにかく、「パース」という別の設定項目があるからには、「ズーム」というのが、実際のカメラのズームと違って遠近感が変化しないようなズームなのだろうか?
コンピューターの3D処理というのも、最終的に2Dの画面に投影せねばならないから、パースに相当する演算をして結果を出すだろう。そのへんの兼ね合いで、「ズーム」と「パース」が別個になってしまうのかもしれない。
というわけで検証。
新見さんのバストアップをズームの焦点距離を変えて撮り、背景の噴水とのパースのつきかたを比べてみた。
ズーム望遠端 |
ズーム広角端 |
見ての通り、望遠端では噴水が大きく近く写っていて、噴水-新見さん間の距離も詰まって見える。こういうのは「圧縮効果」という。
広角端では、はっきり噴水が遠い。
つまり、ズームだけでちゃんとパースは操作できている。
じゃあ、ゲーム内での「パース」とはなんだろう。
もうひとつ比較してみる。
(5/7訂正)
記事を書いた後、さらに撮影中にパース変更ボタンを押していて、何かおかしいような気がしたので再確認。
すると、前の検証はパースの設定値を勘違いしていたことが発覚。
正しくは、35mmに設定したほうが望遠レンズになり、200mmに設定したほうが広角レンズになる、というあべこべな動作をしていたよう。
まさかまるっきり逆だなんてことないだろ、と先入観あったのかな……。
ハイパーズーム広角端・パース35mm |
ハイパーズーム広角端・パース200mm |
つまり、「パース」35mmは望遠レンズになり、200mmは広角レンズになる。
ズーム広角端だとこの程度の差しかつかないのだけど、ズーム望遠端では「パース」の影響がもっと大きく出る。
ハイパーズーム望遠端・パース200mm |
ハイパーズーム望遠端・パース35mm |
これだけ違えば、操作してる間に気付けちゃうなあ。
そういうわけで、圧縮効果を使いたいなら、ズームを望遠側にして「パース」は35mmに。
遠近感を強調したいなら、ズームを広角側にして「パース」は200mmにする。
「パース」が謎のパラメーターだということがわかってしまった。
(ここまで5/7訂正)
まあ、このゲームの場合、パースや圧縮効果を意識して撮影したって、写真のスコアにつながる感じがしない。
しかし、アルバムモードの見栄えというものがあるから、自己満足であれ格好のいい写真を撮っておきたい。
写真の一般論として、背の高い男性が目の高さにカメラを構えて、広角端のまま女性に近づいて撮影する、というのは、あまり好ましくない。
広角端で遠近感が強調され、顔が大きく胴長短足に写ってしまう。
なので、ズームがあるなら望遠にして(12倍ズームとかなら中程でいいけど)、ちょっと距離を撮り、そして膝立ちくらいになってカメラの位置を下げる。
そうすれば、不必要に巨顔に写ることがない。
これはフォトカノKissにおいてもその通りになる。
序盤の親愛度が低い、近づきすぎると表情が硬くなる間などは、そんなベターな撮り方しておくのがスコア的にもいいようだ。
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