2015年1月22日木曜日

2014年のまんがタイムきららミラク

年明けるなり東京行ったりあれこれしていて遅くなったけど、ミラクの掲載順もちゃんとやりますよ。




クリックで拡大。

●「桜Trick」「幸腹グラフィティ」「城下町のダンデライオン」アニメ化

別に百合に嫌悪感とかはないのだけど、それでも「桜Trick」はさすがにちょっと気恥ずかしくて、読んではいたけどあまりノれてなかったもので、13年末にアニメ化と聞いた時には、正直けっこう驚きがあった。
まあ、掲載順データを作ると、確かにずっと先頭近くに張り付いているような掲載順で、私が思っているより人気が高かったよう。
(この記事に転載した部分からは切れてるけれど、これ以前は下がっても6番目くらい、平均的には3番目くらいに掲載されていた)

ただ、アニメを見た感じ、きららアニメとしては比較的予算が少なかったような感はあったかな……。


まあ、「幸腹グラフィティ」のアニメ化については、何しろ私がこの作品をずっと好きだったので、順当だと思っただけだった。
あれは面白いもんね。当然だよ。

アニメの方は、果たして原作のあの顔芸を再現できるだろうか、と思ってたけど、わりとシャフトがやりたいようにやりそうな感じだろうか。
あの視聴者を洗脳しにくるような予告はいいな。ヘッドホンとHMDつけて5時間ほどループ再生してやれば、被験者はなにか異常を来しそう。


で、さらに「城下町のダンデライオン」までアニメ化するとのこと。
私は漫画を読む能力が高くないもんで、こういうキャラの多すぎる作品は、わけがわからなくなってしまうもんで、3年近く目を通してはいるのにまったく内容がわかってない状態で。
だからこの作品の良し悪しは、読者をそういう状態に置き去りにしたのはよくない、くらいしか言えないし、それだって私の能力の問題である可能性もあるし。

特にミラクから、というのでなければ、他誌にも「彼氏ってどこ行ったら買えますの!?」とか「ぱわーおぶすまいる。」とか、活きが良さそうなのがあるし、別にごちうさ2期でもGA2期でもゆゆ式2期でも大歓迎なのになあ、とは思うけど。

やっぱり、ミラクは創刊してから若いこともあって、他に比べると少し入手性が悪い印象がある。郊外の書店で見つけられないことが、2012年頃ほどじゃないけど、まだある。
部数も低いだろうから、アニメ化してテコ入れしたい、という戦略はあると思う。
何かミラクからアニメ化するとなると、それに耐えるほど長く続いている作品がもう「城下町のダンデライオン」しかない、ってのも確か。


●変革の年っぽい

2014年中に、創刊初期からの連載がほとんど終了。
「桜Trick」「幸腹グラフィティ」「きしとおひめさま」「城下町のダンデライオン」以外はすべて終了。
一方で、2013年10月から、次々と現在に至る作品の掲載が始まっている。

ミラク創刊号の表紙には、「もっと、自由に4コマを。」というキャッチコピーが踊っていた。2号は「4コマは豹変する」だった。
また、「ドキドキ☆ビジュアル進化系」というマークも3号まであった。
「FreeStyle 4komagazine」という文字列も創刊以来残っている。
私の創刊当時の記憶でも、ミラクはなにか、今まできららが築いてきた萌え四コマのスタンダードから逸脱したような、そんな雑誌にしたいんだろう、と思わせる感じだった。

しかしながら、2014年あたりから始まった新作は、私には、わりとオーソドックスな萌え四コマが多いように思う。
やはり方針転換してるかな、という印象。


●終了?

ミラクには以前から、連載が途中で突然載らなくなって消えるケースが多い。
「純粋欲求系リビどる」については、2012年12月号で「しばらく休載します」と目次ページに告知されていたけれど、それ以外は目次での告知もなく消えている。
ミラクってどうも、目次ページとか次号予告とかが、他誌よりしょぼいしなあ。告知・通達の機能が弱いかもしれない。


西瓜割「メラン・コリー」は2012年10月号以来掲載なし。
九韻寺51号「プらモぶ☆」も2014年2月号まで、3回載ったきり。これはカリノから移籍だったらしいのだけど、どうなったのやら。

小波ちま「リリィ」は、創刊当初の取り扱いから見て、雑誌としては目玉にしたい作品のように見えていた。
しかし、月刊化されてから隔月掲載になり、2014年1月号を最後に掲載がない。

タダタク「寄り道ファミリ」も2014年5月号以来掲載がない。
ミラク初期の尖った作品だらけだった頃から、オーソドックスな四コマとして雑誌を下支えしてた作品だと思ってるんだけどな。もったいない。

奄美あまゆ「あすみが丘SPS!」も、2014年1月号をもって、たった4回で立ち消え。
これは作者さんが終了だとtwitterで言ってたり、pixivなどのプロフィールでも過去形になっているから、何らかの理由で終了になっている模様。
前作「Lisa Step!」から、めだってクオリティの高い作品を描いてた作者だと思うんだけどなあ。私は単行本も買ってたぞ。


●終了作品

創刊以来、高い掲載順とクオリティでミラクを支えてきた、はりかも「夜森の国のソラニ」が14年1月に終わって、6月に「うらら迷路帳」で新連載。
ミラク創刊当初からの連載が終わって(月刊化時を除き)、同じ作者が別の連載を始められているケースは少ない。
他には、上記の奄美あまゆと、あfろ「月曜日は空飛ぶオレンジ。」→「シロクマと不明局」だけ。

柊ゆたか「Good night! Angel」も、創刊以来の連載が終了。
これも掲載順から見て人気の高い作品だったと思うけど、今のところ次回作はない。

2014年11月で終了の、七葉なば「となりの魔法少女」は、佳作だと思うのだけど、隔月連載だったのが惜しい。
毎月17~20作掲載され、さらに現れては消えるゲスト作品も多い中では、どれか特定の作品についての記憶を維持するのがまず難しい。それで隔月掲載だとどうしても印象が埋もれる。
事情もあっただろうけど、もったいないな。

2015年に入ってるけど、CUTEG「スイートマジックシンドローム」も終了。

2012年中に始まって2014年中に終了、くらいの作品があってもよさそうなんだけど、ひとつもない。
タダタグ「寄り道ファミリ」がこのまま消えてしまうなら、唯一それだけ。
他の作品は、2013年中に打ち切られた。どれも単行本が出ないような早期終了。


●新連載作品

清瀬赤目「アンネッタの散歩道」は、これはいいゲストが出てきたな、と思ったらすっと連載に入って、最近掲載順位も前になってきた。
絵は綺麗で描き込んでるけど、適度にデフォルメも効かせてあって、見やすくわかりやすい。
人物も無闇矢鱈に多すぎず、また、きちっと把握しておくべき少数の主人公が明確。
ストーリーがあるタイプの作品だけど、人の街に向かう妖精の冒険譚、と本筋がはっきりしていて理解しやすい。
こういう漫画としてしっかりした作品は、大体ちゃんと面白くて長続きする。正統派の一作。


しんと「ゆずりはコーポレーション」、そと「ハルソラ行進曲」は、かたや会社経営、かたや工業高校と、ひとつのテーマからネタを出すタイプ。
こういう形の作品もまた、「この漫画は一体何やってるんだっけ?」とならないので、ぐっと読みやすい。

キキ「ビビッド・モンスターズ・クロニクル」も、MMORPGがテーマ。
MMORPGというと、私はUltima OnlineとかRagnarok OnlineとかLineageとかのイメージになっちゃうんだけど、今って、それらを下敷きにして書かれたラノベや漫画のヒットをきっかけにした再MMORPGブームみたいになってんのね。
さしずめこの漫画は、そのMMORPG再ブームを受けて書かれた漫画ってことになるのか。

それから神道ワンテーマものの、PAPA「ミソニノミコト」、これは私のイチ推し。
テキトー感のあるネタの軽妙さと、神道みたいなテキトー感あるものをテーマにしてるのがよくフィットする。さりげなく、ちょいとマニアックめな神道ネタ放り込んできたりするのもいい。


クマノイ「リメインズ・JC」は、人が誰もいなくなった世界に女子中学生を数人放り込む、という中二病みたいな設定に、内容はゆるくて適当で深刻さのないノリ。
絵もいわゆる萌え絵よりはだいぶ力が抜けていて、しかしさり気なくポーズが豊かで決して下手なわけでもなさそうで、でもたまに頼りなかったり、存在感がある。
どうも私の言葉では説明できないけど、妙に目立つしなんだか面白い。