2015年7月21日火曜日

バイク事故の話

 バイクなんか乗ってる限りはいつかは事故くらい起こすのは当たり前だろう、と思いつつ今まで機会なく過ごしてきたけれど、ついにやらかしたのだった。




 事故内容は次のような感じで、乗ってたのはヤマハ・アクシストリート(125ccのスクーター)。

 ゆるやかに左にカーブした、軽自動車でないとすれ違いが難しいくらいの道幅。
 カーブ内側に雑草がやたらと繁茂していて見通しが悪い。
 雨上がりで路面が濡れていた。

 何度も通っていたところで、視界が悪いのもわかっていたから、少なくとも30kmくらいには減速していたつもり。
 それでも、雑草が切れて視界が通ったら対向車がいたのに気付き、ブレーキを引いた瞬間にコントロールを失って次の瞬間には転倒していた。
 私は放り出されるように前のめりに地面に落ちて、左足をバイクの下敷きにしたままうつぶせに少し滑って止まった。

 おそらくブレーキでフロントタイヤがロックしたものと思う。
 いわゆるパニックブレーキというやつなのだが、対向車とはそんな驚くほど至近距離で遭遇したわけでもなく、そんな強く引いたつもりもなかったのだけど……。
 転倒しても対向車に轢かれるどころか、少なくとも車一台分以上は距離が離れていたくらい。
 ただ、私は四輪の免許取った時に、教習所の急ブレーキ急ハンドル教習で失敗し、コースアウトして植木に教習車ぶつけたことがあるような人間で、普通の人ならやらないところでパニックブレーキやるだろうな、と思っていたら今回ついに機会がきた感じ。

 対向車も停車して「大丈夫か」「救急車は」といってくれたけれど、私は立ち上がってスクーター起こして道の端に寄せられる状態だったし、状況的に対向車に責任があると思えず、そのまま行ってもらった。
 警察へも一応状況を話したが、当然自損事故になった。


 速度が低いこともあって、怪我はまったく大したことがなく、左下腕と手のひらの擦り傷、左膝の打撲だけ。
 左膝は、まあすぐに歩けているけど、一応病院で診察を受けてレントゲンを撮って、特に骨折もヒビもないと確認。

 着ていた長袖シャツはボロボロになって廃棄せざるを得ず、コンクリートで強く擦ったらしい左腕は、生地の下でも結構大きく擦り傷がついた。
 もしTシャツ一枚で乗ったりしてたら、左腕の方がもっとえらいことになってたかも。
 というか私、夏用のメッシュジャケット持ってるのに横着して着ていなかったのがよくない。
 手のひらの傷に至っては、夏用ライダーグローブを実家に忘れていて素手で乗っていた。これまたよくない。
 脚はデニムの下だったので、打撲はあれど擦り傷はほとんどなかった。

 病院での治療費は、診断(レントゲン撮影と診察)と薬(痛み止めの頓服10回分)と合わせて1万円ほど。労災にできそうなので全額自己負担。



 車両の方は、私のアクシストリートは快適セレクションをつけたので、ナックルバイザーがついていたのだけど、それが左側だけ完全に割れてしまった。
 それからウィンカーレンズもヒビが入ったが、ウィンカーは問題なく点灯する。
 ハンドル部のカウリング(パーツ名称だとハンドルバーアッパーカバー)も削れてしまった。
 他にもっと小さいキズがつくかと思ったけれど、車体前部はフロントフェンダー脇の黒いところ、後部は後席用ステップの横が接地したみたいで、それほど酷い傷はなかった。
 まあ、バイクも軽傷。ちと不細工なだけで、特にハンドルが歪んだ感じもない。

ナックルバイザーはワイズギアのオプションパーツなので、修理部品としては出なさそう。
 買うと1万円もするが、しかし、快適セレクションで購入して、ナックルバイザーを取り付けずにヤフオクに売りに出す人が多いみたいで、それが6000円くらいになってるそう。
 しかし今は6000円出すのもしんどいので、ナックルバイザーは諦め。
 また、ナックルバイザーは両面テープでハンドルバーアッパーカバーにべったり貼り付ける形で、あまり付け外しも楽でない。

 結局修理は、ハンドルバーアッパーカバーを交換するという方向で。これは3000円で出るパーツ。ウィンカーレンズも600円ほど。
 車種によってはウィンカーとヘッドライトのカバーが一体化してたり、LEDライトだとレンズがユニットに一体化していたりして高くつくらしいけど、アクシストリートはバラけているので安い。

 この2点を交換するのは、作業自体はそれほど難しいことではなかった。(自動車修理工の友人にやってもらったんだけども)
 ただし、取り付け・固定用の板ナットなどの細かいパーツがあり、それは前のハンドルバーアッパーカバーからちゃんと外して移植しなくちゃいけない。
 また、ウィンカーやヘッドライトなどには、ビビリ防止と思われるクッション材があり、これも別途用意しなければいけない。パーツとして買っておくか、適当なもので代用する。



 反省点として、そもそも見通しが悪いカーブがある狭い道を通るのがよくなかった。
 どうも私は、他の車がいるのがストレスに感じられるので、交通量の少ない方少ない方を選んで動いてしまうけれど、これはちょっと限度を超えていた。
 パニックブレーキをやらかす小心者なのは重々わかっていたことのはずで、やらなきゃならん状況をできるだけ作らないようにするべき。

 また、アクシストリートの標準タイヤは、前から濡れた地面でのグリップが悪いように感じていた。
 晴天では、おとなしい私の運転では何の問題も感じない。
 けれど雨だと、交差点を曲がりつつ加速して抜ける時とか、信号で停車する時などに少し頼りなく感じていた。滑るというほどじゃないけど、ぬるっとくる感じ。
 また、意図的にリアブレーキを強く引けば、簡単にロックさせられた。アクシストリートのブレーキって、フロントはディスクでそれなりに効くけど、リアはドラムで、ドラムにしてもあまり急制動しないような感じなのだけど……
 もともと廉価モデルのアクシストリートだからそんな良いタイヤのはずもなく、人によっては新車で買ってすぐタイヤ変える人もいると買った店で聞いていたけど、やっぱり頼りなく思えているなら替えてみてもよかったかもしれない。
 もう1万キロほど走っているので、修理ついでに交換することにする。

 着るものも、手を抜いちゃダメだった。
 スクーターだし距離も短いし大仰すぎる気がしてライダージャケット着てなかったけど、着る。グローブもつける。免許取りたての頃はやってたことだったし。
 今回最大ダメージだったのが膝だし、膝当てしてもいいかもしれないな……


 というところが、今回の「スクーターで30キロで自爆した」しょぼい事故の顛末。
 まあほんと、コケるときは30キロでもいきなりコケるので、50ccスクーターでも今回のようなコケかたは十分あるはず。
 タイヤ腐ってないか確認したり、半袖Tシャツで乗らないようにしたりくらいのことはするようにオススメしときます。