2012年5月5日土曜日

有田川鉄道公園 w/ μ-40

ゴールデンウィークもまだ残っているので、単車を出して和歌山の方へ走りに行ってきた。
なんとなく南へいっちゃおっかな、というやつである。

一応目的地は、有田川町鉄道公園とした。
あとは山の中のワインディングを走ったり、山あいの集落の神社に寄ってみたりなど。




紀の川市あたりを走っていると、こんな名前の案内看板があったのでそっちに向かってみる。桃源郷とはここのことだったのかー。
このあたりは桃山というところで、名前通りに桃の産地であるようだ。
施設自体は陸上競技場で、この建物の向こう側はトラックだった。

県道3号線に入り、東の高野山方面へどんどん進んでいく。
道沿いの鞆渕という集落に入ると、鞆渕八幡神社というのがあると案内看板にあった。


小高い丘の上にあり、下からだと階段を結構登る。駐車場は高いところにあるので、単車で上がるとすぐ近くまでいける。
参道の階段沿いの杉並木がかなりの巨木で、古い神社らしいところが見える。


境内右手の大日堂は、室町時代に建てられたもの。神宮寺があった頃の名残かと思われる。


拝殿・本殿は国の重要文化財。
この鞆渕集落の産土神として、仲哀天皇・応神天皇・姫大神を祀る。
寛永3年(1462年)の棟札が残っているとか。


3号線を引き返し、鞆渕集落を抜けて今度は県道4号線へ。


しばらく走って、中畑という集落に入ると、丹生神社があった。
丹生都比女命と丹生高野明神を祀る。後に須佐男命も併せて祀るようになった。
他に小社八柱の摂末社があり、丹生高野十三柱大明神ともいわれる。
1536年に高野山侍従発願で建立された。天和時代に一度火災に遭って建てなおされ、その後200年くらい経った明治時代にまた建て替え。




さらにもう少し走ると、西野という集落でまた丹生神社。丹生都比女の信仰が厚い地域だ。


本殿目の前の鳥居は小さくて、頭を下げながらくぐる。


この樹齢400年のご神木が、昭和58年に野上町(当時・今は紀美野町)の学術推薦樹というのに指定されてるよう。周囲530cm、樹高43m。



国道370号に合流し、さらに西へ走って国道424号に入って南へ。
ここがいいワインディング。バイクなら快走。ただし1車線なので、前に車がいると辛くなる。

金谷の町に入って、国道480号にちょっと寄り道して、道の駅明恵ふるさと館へ。


ここで田舎うどんと炊き込みご飯の定食。
それからここでは、地鶏の焼き鳥(1本100円)が美味しい。




ここから有田川町鉄道公園はすぐ近く。
地図で見て東側からアプローチしてみたが、旧有田鉄道の金屋口駅跡があるばかりで、見ての通り立入禁止とある。はて。


これは裏手で、ぐるっと回り込むと見つかった。
まずは蒸気機関車の定番・デゴイチのお迎え。
この1085号機は、44年製造で東京から北海道を走り、76年に引退して77年には、紀勢本線藤並駅東口に置かれていた。2010年に鉄道公園ができるということで、ここに移された。

デゴイチ近くは芝生の広場で、ピクニックらしい家族連れなどの姿がある。


交流館は、小さな建物。
その向かいには、キハ58003がいる。
さっきの金屋口駅跡から交流館前を通って公園入口に至る150メートルほどのレールがあって、その上に鎮座している。

交流館の中に入ってみる。200円。
中は、有田鉄道やJR紀勢本線藤並駅などの写真や物品、それから鉄道模型のジオラマがある。
まあ……すごく小規模なものだが、入場料は設備と動態保存されている車両の維持費になるもんだと思おう。


車庫に留置されている車両も。
緑と白の車両は、キハ605。黒いのは国鉄のヨ6114、それにつながっているのはト1という貨車だそう。これらの詳細はWikipediaでも。
キハ605はダメだが、他は動くそうだ。


ちょっと遠いが、有田鉄道最後の営業車両・ハイモ180-101もいる。

で、1時ちょうどにキハ58003を動かすというので、100円の切符を買って乗り込んでみた。


このクラシックな内装。


天井には扇風機、座席のテーブル下には灰皿。


ゆっくり走りだして、金屋口駅に入る。
車内などにポスターや俳優のサイン色紙などが散見されたが、どうやらALWAYS 三丁目の夕日の撮影に使われたそうだ。


よく手入れされていて、下手な現役の駅より綺麗なくらい。

また折り返して、今度は公園入口の方まで走って行き、D51の近くで止まって、また折り返して交流館前で終着。
いつも走らせているわけじゃなく、今日も4回走らせるだけだったようなので、たまたま発車直前にやってきていたのはラッキーだった。



さて、思ったより長く走り回ったので帰ろうか、と、素直に国道42号、あるいは阪和道を使おうと思い、とりあえず適当に西へ。
結果、山沿いを走っていたらやっぱり山越えの細い道を走りたくなった。
国道480号を走っていき、阪和道の下をくぐった直後にあった、山の方へ入っていく市道にイン。

田口、という集落を通っていく道だが、2車線の快走路。
そしてぐねぐねと曲がった道をどんどん上がっていくと、複雑に折り重なった山肌に、さっき走ってきた道がヘビのように続き、遠くには有田川と川沿いの町を望む、素晴らしい景色。
ちょっと神社かお寺にでも出くわしたらブレイクして写真を撮ったのだが、あいにくなかったので道を堪能。
しかも山頂に近くなってくると、風車がいくつも並んでいる。有田川ウィンドファームというところのよう。

県道159号線に合流してさらに走る。
で、今地図を見たら、このとき県道159号線をなぜか南の有田川方面に向かっていたようだ。
多分、ワインディングで方向感覚が混乱して、東に行くつもりで右折したら南に行ったよう。




するとそこに、紀州宝来宝来(ホギホギ)神社というのがあった。google mapsでは天神社となっているのだが。
山間部にある神社は得てして風情があって好きなのだが、どうもなんか妙な風情。

いくつも説明看板が立ち並び、「パワースポット」「宝くじ高額当選」「非常に波動の良い場所」などなどのワードが乱舞する。
この神社のパワーコア(=御神体)が、銭岩様。銭岩様に両手をついて、ホギホギ、と3回唱えるとパワーをいただけるそう。


宝来宝来神社は熊本に本社があり、この波動石は本社と波動でつながっているそう。

由来書きもあったので要約。
ここの地主の方が、古くなった神社の解体に立ち会ったのだが、鳥居を捨ててしまうのが忍びなくて保管することにした。するとなぜかそれ以来、無意識にホギホギと唱えるようになった。
そして鳥居が夢に現れ、熊本の宝来宝来神社に参れとお告げを受けた。
参拝して銭岩様を見て強い衝撃を受け、ぜひとも宝来宝来神社を自分の土地にも開きたいと思い、分社されたのがここであるという。

ここからさらにしばらく山の中の農道を走り回り、海南市に抜けるつもりが全然抜けられず、心配になって地図とGPSで場所を確認して驚き、とにかく近くの県道18号へ。
どうやら、有田と海南を隔てる山脈には、横切れる道は国道424号か県道18号しかないらしい。
有田側はかなり山肌まで農業用地にされているようで、そのために農道がやたらと張り巡らされている。だから通り抜けるところくらいいくつもありそうに見えるのだが、海南側がさっぱり。

それから、370号→42号→26号と国道を素直にたどって帰阪。
ちょっと軽いツーリングのつもりが、6時間くらい走り回ってしまった。



今日持ちだしたカメラは、オリンパスμ-40 Digital。
2005年モデルの500万画素機。上級モデルは1/1.8型700万画素になってる時代で、これは1/2.5型。
初期のμシリーズは、撮影性能的にはローエンド機と変わらないくらいで、防水やデザインやCMなどの付加価値がウリだった。
μ-40も生活防水モデルで、さらに高速起動・大型液晶というウリも追加された。

起動は実に素晴らしく速い。
パカシャっとレンズバリアが開き、直後にシュンっとレンズが伸びて、1秒で撮影スタンバイ。
また、2.5型の大型液晶が背面を埋め尽くしている。先日のFinecam L3vは、時代もあってただデカいだけだったけれど、これの液晶はかなり見やすく色もいい。解像度は21万画素だから高くはないが。

レンズは換算35-105mm F3.1-5.2。なんだか暗いレンズ。
高速起動のために玉を減らして軽くする必要とかでもあったのかな。
広角では、シビアに見るとちょっと周辺が甘いかなー、という感じはあるけれど、まあ十分良い感じに写るレンズ。
望遠はちょっと甘くなってるかな。

発色はすっきりして良い感じで、ちょっとだけ緑っぽい。神社とか撮るならこういう色合いはいい。
ただ、測光がちょっと、かなり中央重点度が高い感じ。
有田側鉄道公園入り口のカット、真ん中の黒いデゴイチに釣られて大オーバー。ちょっと想定外だった。
私は平均的な測光が好きだから、ここはちょっと好みに合わないところ。

感度はオート/64/100/200/400だが、オートで望遠端1/15秒でも64のままだった。増感してほしいな……
ちなみに1/4秒でISO100に増感していた。

金属ボディでボタンもタッチがよく、しっかり作っている……のだが、どうも一部の印刷がハゲやすいみたい。
モードダイヤルの表示と、本体上部の機種名表示がハゲる。ステンレスパーツ上はダメっぽい。ダイヤルの表示が消えると、機能的にちょっと問題がある。
レリーズボタンがフェザータッチで、半押ししてるつもりが押し切ってしまう状態だった。これは多分劣化だと思う。

バッテリーはLI-12B。以前のμ-10/20やX-1などでも使うLI-10Bと互換。
今となっては結構柄の大きい電池で、昔ならともかく2005年ともなると、十分なバッテリーライフがあるよう。98カット撮影して、インジケーターはフル表示のまま。電池も古いはずなんだけど。


かなり現代的なデジカメに近づきつつあるけれど、まだレンズスペックが常識的で(その分画質も常識的で)、ボディが大振りで、特に厚みがある。手ぶれ補正もないし、動画もおまけ程度にしか撮れない。
コンパクトデジカメが煮詰まってしまう、もう少し手前の製品かな。
もう少し経つと一旦煮詰まって、どこからも同じようなカメラしか出なくなる時期がくる。