身長がわかった、ということは、身長を基準にしていろいろなものの長さを計ることができる。
3サイズもその一例。(あれはまあ無理矢理な計算だけれど)
で、身長と、そのヒロインを何メートルの距離から撮影しているかがわかれば、主人公が持っているカメラについているレンズの焦点距離が計算できる。
というか、もともと私はこれをやろうと思ってあれこれ計算を始めたのだ。3サイズは余録に過ぎない。
理屈としてはこういうことになる。
新見さんの身長が1.583mというのは、もうわかっている値。
撮影距離も、何らかの手段で求めることにする。仮に10mとしよう。
で、新見さんを撮影して、新見さんが縦に300ピクセルの高さで映ったとする。
フォトカノの写真データは縦544ピクセルだから、新見さんの身長1.583mに、544÷300を掛けた値、2.871mが写っていることになる。
で、写っている範囲の高さ÷2を撮影距離で割った値がタンジェントになる角度の2倍が、縦画角になる。
ややこしいが、ExcelのATAN関数使うとすぐに出る。
=DEGREES(ATAN((写っている範囲の高さ/2)/撮影距離))*2、と。
計算すると、16.34度と出る。
画角がわかれば、これを35mm判換算の焦点距離に逆算できる。
焦点距離と画角の換算は、対角線画角で行う。
フォトカノの撮影画像=Vitaの画面は、960x544ピクセル。
縦に16.34度であれば、横には16.34 * 960 / 544 = 28.83度。
対角線なら、√(16.34^2 + 28.83^2) = 33.13度。
で、対角画角が33.13度になる、35mm判(横36mm・縦24mm)換算での焦点距離は何mmか。次のExcel式で計算する。
=SQRT(36^2 + 24^2) / 2 / TAN(RADIANS(対角線画角 / 2))
33.13度であれば、焦点距離は72.72mmと出る。
※ ここまでの計算式を立てるにあたって、CMEHAPPYさんの画角の計算と焦点距離の換算を参考にさせてもらっています。この記事に酷い計算ミスがあった場合は私のせいであり、リンク先のせいではありません。
……という理屈はあったんだけど、なかなか撮影距離を求められなかった。
求め方のひとつとして考えたのが、校庭にあるソフトボールグラウンド。
女子ジュニアソフトボールのルールでは、ホームからピッチャーまでの距離が、13.11m = 43フィートと決められている。(ルール改正が2011年で、それ以前は12.19m = 40フィート。日本ソフトボール協会より)
おあつらえ向きに、フォトセッションで「立ったまま」「ピッチャーマウンド」が選択できる。
自分が移動していくと、ホームベースのところまで移動できる。
ここからピッチャーマウンドの新見さんを撮影すれば、撮影距離が13.11m(または12.19m)とわかる。
ただ、本当にルール通りのサイズでグラウンドが作られてるかどうかわからない。
教室の幅(7mか9m)とか、テニスコートの幅(10.97m)とか、使えそうなものはいくつかあるんだけど、本当に通常のサイズでできているかわからない。
また、その長さを利用するのにちょうどいい場所に、立ち位置と撮影位置を置ける必要もある。
もうひとつの求め方として、身長を基準にして距離を測る方法。
ただ、「撮影者の立ち位置の目印になるもの」と、「その目印と新見さん結ぶ直線の真横から、その2点をカメラに収めるように撮影できる」という2つの条件が必要になる。
で、体育館であれこれ考えていたところ、「立ったまま」「バスケットゴールを背に」を選ぶと、新見さんはコートの短手の中央あたりに立つ。
その状態で、新見さんの真正面からまっすぐ下がってみると、ちょうどコートの白ライン上で移動限界がくる。
さらに、その時の撮影位置になるラインと、新見さんの全身を真横から撮影して、1枚の写真に収められる。
実際に距離測定用写真を撮ってみると、こういうこと。
赤線の左端の点でカメラを構えることができる。
その時の距離は、1.583 + 870 / 131 = 10.51m。
で、その位置でカメラを構え、パース24mm・ズーム広角端(ハイパーズーム有効)で撮影したのが上の写真。
上の写真で新見さんの高さは137ピクセル。
撮影距離10.51mとともに計算を進めると、最終的に32.36mmと出た。
同じ位置から、パース24mmと400mm、ズーム広角端と望遠端で新見さんを撮って、それぞれ計算してみた。
で、こうなりました、と。
パース24mm設定の時に32-85mm、パース400mm設定の時に40.5-130mm。
焦点距離としては、フツーの標準ズームレンズくらいと出た。
デジタル一眼レフの標準ズームは、35mm判換算で28mmから始まるものが多い。
一方で、多くのデジタル一眼レフのアスペクト比が3:2なのに対して、Vitaの画面=フォトカノのカメラのアスペクト比は30:17。
Vitaのほうが横幅が広いので、感覚的にはやや広角に思えるだろう。
ちょっと不思議なのが、パースを変更した時の変化量が、ズーム広角端と望遠端で違う。
言い方を変えれば、パースの設定によってズーム比が変わってしまう。
ほんとにこの「パース」とはどういうもんなんだろう……
ちなみに、ソフトボールグラウンドを使って計算してみても、遠からぬ数字が出た。
ホームベースからマウンドプレートまでを旧ルールの12.19mとして、さらに新見さんが95cmほど後ろに立っているのを加えて計算。
すると大体、上の数字と近い値が出た。
つまり、ソフトボールグラウンドは、実際のルールに従った大きさになってると思われる。
建物とか各種コート類、あるいはモノなどは、どれもちゃんと現実的なサイズでどれも作られてるのかも。
2Dのマンガ的ウソというのが通用しにくいポリゴンの世界だから、ちゃんとした大きさで作らないと違和感出ちゃうと思うし。
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