割といい年なのに機会を逃してずっと実家ぐらしだったもんで、今回一人暮らしも初めて。
だからいろいろ要領の悪いことばっかりやってるわけですが、それは後にして。
我々ネットなしでは生きられぬ人間は、まず回線がないといけない。
●前提
しかし、借りてるのが一軒家。(ひとりなのに)マンションとかなら部屋まで来てるから契約だけ、とかで済みそうなんだけど、一軒家となると、どんな線がどこまで来てるかよくわからん。
それに、実は父親が某通信会社系列に勤めてるもんで、実家のネットワークと携帯電話はいつもそこのサービスで事実上固定。
選択から設置、設定まで全部勝手にされちゃって、私が口挟む余地が全くなかった。
おかげで私、選定からやった経験がない。
で、何か引くにせよ引かないにせよ、開通まで空白期間ができるのは確実。
よって、引っ越してからしばらく、前から使ってるモバイルルーターと、OCNモバイルONE 70MB/日プランのMVNOで一時しのぎ。
でも、PCで70MBは一瞬で終わってしまう。
プラン変更といっても、最大で4GB/月。
週末に持ち出すタブレットだけ、とかなら十分だろうけど、毎日PCで使って月に4GBとか足りるわけがない。
どうしたもんかー、と思えば、ぷららモバイルLTEの方に、3Mbit/sの速度制限で、そのかわり通信量での制限がかからない、というプランがあった。月額3000円ほど。
3Mbit/sだったら、初期のADSLくらい。
どうせ相手サーバー側の速度もあるんだから、数字上の速度は100Mbit光の1/33だけど、実効速度としてはそんな差にはなるまい。
贅沢いわなきゃ足りるんじゃないか?
また、ダメで結局光ファイバーなりを引くことになっても、外で使うのによさそう。
私は電話会社回線のスマホ持ってないし、持つ気もないので、どっちみちMVNOの回線はひとつほしい。
そんなわけで、注文。
●注文時
注文はふつーにネットから必要事項を登録するだけ。ただ、私の持ってるモバイルルーターNI-760S(過去記事)はいわゆる標準SIM なのだけど、ぷららでは標準は提供しない。microかnano。
まあ、でんでんタウンでmicro SIMを変換するアダプターを買ってきて解決。
発注したら翌日には発送されていた。
私の場合は、もうモバイルルーターがあるから初期費用は手続料金だけ。
なかったら、セットで割引してくれるキャンペーンをやっていた。
●速度
自宅では、LTEの電波はやや悪くアンテナ2本。3Gだとアンテナ4本フル表示。それでも一応、LTEのほうが速いかな。LTEで800Kbpsくらいは出る。3Gだと500Kbpsくらいだったかな。
持ちだして電車に乗っちゃえば、電波が強まって3Mbpsきっちり出る。
とはいえ、ぷらら無制限の実効速度って、ユーザー増加と回線増強のタイミングで良くなったり腐ったりと波があるという話。
今後上がるのか、まだ下がるのか、現時点では不明。
まあ、この程度の速度であっても、画像一枚が一瞬で出るか、上から表示されてくるのが追える(場合もある)か、というくらいの差でしかないので、さしあたりは十分か。
●ひかりTV
契約に、ひかりTVエントリープランの利用権も含まれていた。こんなん使えるんやろか、と思いきや、案外大丈夫な感じ。
多分500kbpsくらい出てれば足りる。画質はそれなりだけど。
もっとも、それほど見れる番組が充実してるとはいえないか。私が見る番組が偏ってるってのもあるだろうけど。
奈良県ではサンテレビ・KBS京都とも入らないので、UHFアニメに弱い。
今期でいうと「艦隊これくしょん」とか「アイドルマスターシンデレラガールズ」、あとは「実在性ミリオンアーサー」が映らない。
なんとかネットで補えるといいのだけど……
ニコニコ動画とかバンダイチャンネルとか、ネット動画を幾つか試してはみたものの、やっぱり回線速度が頼りなくて厳しい。
ニコ動の場合はサーバー側な感じもあったけれども。
バンダイチャンネルの方は、多分ちゃんと3Mbps出る場所でなら、という雰囲気。うちの実効800Kbpsだとわずかに回線負けする感じ。
●DNS
使っていて、なんか遅いことがあるなー、と思えることがあった。通信速度はともかく、レスポンスが悪い。
そんな時に、Chromeの表示をよく見ていると、「ホストを解決しています」で待ちが入っていることが結構ある。
もしかしてDNSサーバーが鈍いんじゃないかと思い、GoogleのパブリックDNS (8.8.8.8 / 8.8.4.4)に設定してみると、結構体感速度が上がった感じ。
自動設定されるぷららモバイルのDNSよりは、Googleのほうが速そう。
●データ通信量
2月8日昼から14日昼までの6日で、4.42GBになっていた。そんなにガリガリダウンロードしたつもりはないのだけど……
別に、この程度の量では制限などはないみたい。
やっぱりPC用に数GB程度のプランじゃダメだなあ。
●まとめ
21世紀になった直後、初めて「ぶろーどばんど」とかいってやってきたフレッツADSLが1.5Mbpsで、実効速度が3~400Kbpsだったもんだけど、それを思い出すような速度感。実際の速度は今回のほうが速いけど、以前のADSLは64kbpsのフレッツISDNから乗り換えだったから、感動的に速かったもんだけどね。
今となっては、遅いといえば遅い。
けど、リアルタイムな通信速度が求められるのは動画くらいのもの。
動画にしたって、あまり高画質なのが無理なだけで、画質を下げれば十分見られる。
私は元々あまり見る習慣がないから、特に問題にはならない。
ある程度速度がないと、ウェブが重くなってる現代ではブラウジングすら苦しいけど、3Mbpsあれば概ねOKだと思う。
200Kbpsで画像の多いページを表示させて、読み込みきれずにタイムアウトする画像ファイルが出ちゃうのは、まあ仕方ない。
けど、実効800Kbpsくらい出ていてそうなるほど画像が重いウェブサイトがあるなら、それはサイトのほうが悪いと思う。
私が使う範囲だと、使いものにならないほど重いサイトはなかった。
大きなファイルのダウンロードは、現実的に待てる程度の範囲でダウンロードできればよい、と割り切りが必要か。
実効800Kbpsしか出てない状態で、100MBのファイルを落とすのに必要なのが、1000秒=16分20秒ほど。ちと苦しいが、他のことやってりゃ終わるだろう。
実効3Mbps出てる状態なら、5分弱。
とはいえ、Windows 7のサービスパックで500MBくらいあるはずだから、たまに苦しいタイミングは生じてしまいそうではある。
こういうのは寝てる間に仕掛けて朝にとか、出勤前に仕掛けて帰宅してとか。
家のPC用回線としては、下限ギリギリに近いプアさではある。
メリットとしては、モバイルルーターと一緒に、回線ごとそのまま持ちだして外でも使える。
ひとり暮らしなら、家にいなくなれば回線もそこになくてよくなるから、回線ひとつを自分で持ち歩く合理的な使い方ができる。
そうなると、通信量による規制がないのが強い。
SMSつきプランのぷららSIMを、テザリングできるSIMフリースマホに入れて、電話は050+あたりのIP電話にしちゃえば、ひとつに全部まとめられる。
これで荷物が減り、量も時間も場所も気にせず、しかも安く使える。
経済合理性はなかなかのもんじゃなかろうか。