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2015年8月13日木曜日

Lavie Zのバッテリー品質の話

 私が主力機兼モバイルとして所有・利用している、2012年モデルのLavie Z(の企業向けモデルのVersaPro UltraLite type VG)なのだけれど。
 電池がもたん。
 エコモードでバッテリー消費を抑えても、80%充電から実働3時間たらず。公称8.1時間というのだけど、100%にしても4時間持つかどうかじゃないか。

 まあ、私はちょっとした外出はAndroidで割り切ってるから、そう頻繁にLavie Zでモバイるわけじゃないので、いいといえばいいのだけども、あの「875g!」という鮮烈な軽さで世に表れたLavie Zがモバイるのに難アリとは情けない。
 実際、このバッテリーがどんな状態か調査してみた。




YbInfoで見る

駄文にゅうす経由(15年8月13日の記事)で、某氏の猫空記事を見て知った、Yuryu's Battery Informationというアプリを走らせてみると。


 「現在」が約16000mWh、「フル」が約20000mWhで、80%充電モードだから、現在もフルも正しく取得出来てるようだ。

 最近のWindowsは、結構バッテリーの情報を詳しくOSが取得してくれるようで、多分この値はWindowsが取得してる値を表示している。
 そういえば、昔のWindows 98とかの世代だと、バッテリー残量表示ってかなり雑だった気がするな。100%充電されてるといいつつ5分で5%になってしまうとか。
 これ見る限り、設計容量も充電可能量も現在の残量も詳しく取れてるみたいだから、現在のバッテリー残量も現実的に出るし、劣化度合いも計れる。

 非常に手軽だし、充放電速度をリアルタイムで見られるのも便利。


Windows 8のPowercfgで見る

また、このアプリを使うと非常に手軽に現在地を見られるけど、もっと詳細に見たければ、Windows 8には詳細なバッテリーレポートを書き出す機能がある。
 結果はHTMLファイルに書きだされるから、それをブラウザで見る。


 ここはほとんどYbInfoと同じ。


 Battery capacity historyは、過去の充電可能容量の変遷を見られる。

 うちは一度OSの再インストールをしてるから、約1年半のデータしかないけど、おそらくインストール後のログはすべて残されている。3年4年とデータのあるPCもあるだろう。

 このLavie Zの劣化度合いを書き出すと、

  • '14/04/08 - 26030 mWh
  • '14/04/14 - 25852 mWh
  • '14/04/28 - 23332 mWh
  • '14/06/02 - 23095 mWh
  • '14/06/09 - 22589 mWh
  • '14/12/08 - 22020 mWh
  • '14/12/15 - 19825 mWh
  • '14/12/22 - 18763 mWh
  • '14/12/29 - 18226 mWh
  • '15/01/12 - 18216 mWh
  • '15/01/19 - 18204 mWh
  • '15/02/16 - 19797 mWh
  • '15/02/23 - 20524 mWh
 14年4月8日から1年ほどの間に、約5500mWh、設計の16.5%ほど削れている。
 一度回復しているのは、ひょっとするとバッテリーリフレッシュをやったからかも。

 このLavie Zの発売は12年夏なので、15年夏の今までちょうど3年。
 現在20524mWh残ってるから、設計の33300mWhに対して61.6%残存。
 年間12.8%の劣化というと、結構なペースだなあ。
 購入以来、特に長時間持ち出すことが予想されている日の前日以外は、ほとんどずっと80%充電モードで運用してるんだけどな……





 Battery life estimatesでは、その時期のバッテリー容量と使用実績から見て、大体これくらいの時間は利用できただろう、という予測値を書き並べてある。
 もしバッテリーが劣化していなかったらこれぐらいいけたよ、という値も隣に。

 使い方によるところが大きいから予測値はバラついてるけど、まあ大体2時間半~3時間くらいの値を出している。
最後の行は、OSインストール以来の平均値。やはり3時間弱。

仮にバッテリーが劣化してなくても4時間半しか持たないようで、カタログスペック8.1時間の半分。
 無論こういうのは使い方によるところが大きいとはいえ、Android機なんかはもうちょっと実用スペックとカタログスペックの乖離が小さい気がするんだけどな……。
 測定方法を、もうちょっとヘビーユースな基準にしてもいいんじゃなかろうか。



 PowercfgはWindows 8の機能だから、中古PCを買うときにちょっと走らせて容量をチェックすることもできちゃう。中古モバイルPCを買うときにいいかも。
 もちろん、自分のPCのバッテリー状態を、OSインストール以来のログと共に、状態の推移を見られるのは便利だ。


バッテリー状態更新タイミング

上に書いた充電可能量の推移、半年前の2月からずっと変化がない。

 なんでだろう、と思ったけど、普段80%充電モードで使ってるから、いつまで経っても満充電されないせいじゃなかろうか。
 充電できるところまで充電してしまわないと限界がわからない、というのも当然な気がする。

 ということで、久しぶりにNECのツールでバッテリーリフレッシュを一回かけた。
 これは、一度満充電してから完全放電し、さらに充電し直す動作をする。


 減った。

 もう一回やっても、19381mWhで変化なし。
 19381/33300 = 58.2% しか残ってないのか……。

 ともあれうちの環境では、満充電することでバッテリーの現在容量が書き換わるようだ。
 もし80%充電で使用していて、現在容量があやしく思えた場合は、一度100%まで入れてみればいいと思う。
(もしかすると、0%近くまで使い切るのも書き換え条件かもしれないが)

やっぱりLavie Zは電池がいまいち……?

うちのLavie Zのバッテリーは少々、他所と比べても劣化が酷い気がする。
 YbInfoを検索キーにして、他の方のバッテリー劣化の様子を見ても、3年で58.2%まで落ちてる例はあまり見ない。


 Aspire Oneに関しては、あまりにも容量が落ちたから満充電と完全放電を繰り返したら92.6%まで復旧した、という記事があった。
 他の例は、さすがのPanasonicなら数年使って9割前後残ってるとか、Lenovoの普及価格帯のビジネスノートでも5年で78%残ってるとか、そういうのばかり。
 Lavie Z (VersaPro Ultralite type VG)は、それなりに高級なウルトラブックなんだから、普及価格帯のビジネスノートとかネットブックに劣るような品質のバッテリーというのはいささか寂しい。

 比べてみると、今回データを収集できた機種はどれも、リチウムイオンバッテリー。
 Lavie Zはリチウムポリマーバッテリーだ。
 そこで違いがあるかもしれない。


 あとは、熱の問題とかもあるかもしれない。
 Lavie Zはやはり小さいだけあって、かなり発熱はあるし排熱も弱そう。薄い筐体内に押し込まれたバッテリーが、熱的に厳しいというのは考えられる。
 筒型のリチウムイオン電池セルを使ってるようなタイプだったら、それが外に張り出し気味に装着されてたりするから、こういうほうが熱には晒されにくいだろうし。

 スマホやタブレットならリチウムポリマーを使ってるものも多いだろうけど、容量がスマホで2500mAh、タブレットでも大きくて10000mAh程度のもの。33300mAhもあるでかいLipoバッテリーだと違うところもありそう。
 発熱も、ARMとCore i7じゃ一桁から違うだろう。

 それと私、ずっとエアコンなしで暮らしてるもんだから、夏場は結構過酷な感じの熱を発している。
 キーボードの上側とか、触ると心配なくらい加熱している。こういうのも多分良くないね。