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2013年10月13日日曜日

アヒル閣下に拝謁 (KD-200Z)

全国を旅するアヒル閣下がまた大阪にいらっしゃったと聞き、拝謁の光栄に預かってきた。


ちょっと前に入手していたのだけど、メモリーカードのトラブルで長らく使えなかったコニカKD-200Zを持ち出し。




水都大阪フェスの会場、いつもの中之島には、今回は北浜から。
清々しい好天と、前日ほど暑苦しくない気温で実に行楽日和。閣下の威光には天候も遠慮するのであろう。


まずはバラ園。
しかしまー、あんまり寄れないレンズであった。
ワイド端でもテレ端でも撮影倍率はあんまり変わらなさげ。それに、テレ端だと逆光が画面全体のフレアになる感じ。


この巨大ボーイの眼前は広場で、フリーマーケットが開かれていた。
わりと上品なフリマ。主に子供服とか売ってる感じで、うさんくさい業者とかは紛れ込んでない。
長年あっちこっちのフリマを渡り歩いて、いつしかガラクタみたいなもんばっか売るようになった人とかが居てくれる方が、私は楽しいんだけど。

ワイド端だと画面全体のフレアになるよりは、ゴーストが出ちゃう感じかな。

この先は屋台村があって、いかにも酒のあてになりそうな焼き鳥やら焼き肉やらと、世界各地のビールを出す店があった。
昼食とってないので心惹かれるものはあったのだが、がめつい大阪人らしく、ちょっとこーゆーのは割高やからなあー、と心を鬼にしてパス。

そして中之島の東端に至って、西向きに折り返し。

入ってきた難波橋を超えると、文化的なことをやってるエリアがあった。
囲碁とかモノポリーの他、存在感があったのが摩訶大将棋の展示。大阪電通大がやっていた。
19x19の盤面に192枚のコマが飛び交うウルトラな将棋。それを現物と、タッチパネルPCを使ってのデジタルで遊べるように。
私は普通の現代将棋すら他人に勝ったことがないレベルの弱さなので、見た目に興味は持ってもそれ以上はどうしようもないのだけど。


中央公会堂。
この前にも屋台が出ていて、ワイン屋台とお好み焼き屋台が隣り合っていたのが妙に印象的。

中央公会堂横を通って市役所の方へ行く途中、とうとうサーターアンダギーの屋台に捕まってひとつ購入。サーターアンダギーには敵わない。あれは人類最強のスナックの一つだ。


それから、インドびとらしいエスニックな屋台で、ナンドッグやらチャイやら売っていた。
写真じゃよくわからないが薄いピンクで、ローズチャイだったか。飲むと花の香りがする。

さらに西へとぶらぶら歩く。
四ツ橋筋より西に中之島を歩くのは初めてか。


淡路島の宣伝ペイントがビルに施されていた。
東浦町というたら、三洋電機創業者の井植歳男氏の出身地ですね。平成の大合併で今は淡路市に。

世界平和大観音はわりに有名だから存在は知っていたけど、2006年に潰れていた。
ちょっとヘンなイロモノ観光スポットだったそうで。そうと知っていれば行ってみたのにw

途中で国立近代美術館を通り過ぎた。
今やってる「貴婦人と一角獣展」は割と評判がいいようで、同行の友人も興味を示していた。
私は近代美術さっぱりわからんし、「貴婦人と~」展は中世の絵の展示だとはいえ、近代美術のセンスで選んでるとなるとどうもなー……と、この唐突な近代美術館の悪口は後の伏線。

さらにどんどん歩く。
「桂文珍って今どんな名前に変わってたっけ」「文珍師匠はもう亡くならはった」(調べてみるとまだ健在だし名前も変わっていない)
「桂ざこばって今なんて名前やっけ」「変わってない」(調べてみると変わってない)
「桂南光の前の名前ってべかこでよかったっけ」「違うやろ」(調べてみるとべかこでよかった)
なんて話していたら、水都大阪フェスのパンフレットの地図に「雑喉場魚市場跡」というのが書かれていて、これがざこばの名前の元ネタかー、と新たな発見をしていた。

ついに中之島西端まで到達したが、しかし閣下が見当たらない。
北岸に何やら人混みと、流れてくる音楽が聞こえるが、あっちに閣下は見当たらない。
地図に従って南岸に。


閣下!
さすがの存在感。

前方に回って拝謁できるとのことで、回ってみると。


動物たちも閣下に拝謁すべく集まっていた。
一枚板のハリボテに白黒塗装を施しただけなんだけど、写真に撮ると立体感もって写る。


これがなかなか良くて、色んな角度から絵になる写真が撮れる。もしかすると、絵になるように配置なんかも工夫されているのかもしれない。
さり気なく動物の裏に椅子を置いてあって、それに座ると動物に乗ってるように見えるようになってたり、細かい工夫が小粋。

以前はアヒル閣下は北浜あたりに置かれていて、行きやすかったが、ただ浮かんでいるだけという感じはあった。
今回は中之島の西端なんて、鉄道のあらゆる駅から遠い通行の不便なところに閣下を移し、なんだってそんなところにと最初は不満があったのだが、こういうナイスな展示の仕方をするためだったらまったく好し。今回のはいい仕事だ。
一種の現代アートだろうけれど、初めて現代アートの面白さを感じたように思う。
(現代アートなんて、絵の具叩きつけただけのキャンパスに「これは宇宙の深淵を表している」とか言いはって、それを身内ボメしあってるような謎の世界だろ、という偏見が私にはある)


まったく閣下、イケメンである。


近くにはまた屋台村。大起水産が寿司の屋台を出していて、さらにカレイやうなぎなんか入れた水槽で子供に魚を触らせていた。もう魚が疲れ果ててぐったりしてたのだが……


また、体中にミラーを貼った謎の男と、表面をミラーで埋めた車が展示されていた。何者だ。


今回も閣下カーはちゃんと居た。



今回のKD-200Zはというと。
メモリーカードのトラブルで長らく使用不能だったというのは、1GBとか2GBの大容量SDカードを使おうとすると、起動に1分・撮影後の記録に40秒とか、異常なほど動作が鈍重になる。
フォーマットに細工して128MBくらいに容量を制限したりしても全然ダメ。
先日、偶然にも128MBのminiSDカードの売れ残りを発見し、これでやってみたら普通に撮影出来た。

2001年の製品で、兄貴分のKD-300Zは京セラのFinecam S3のOEMっぽい製品だったけど、KD-200Zは特に類似品は見当たらないような。自社仕事かなあ。
(と思ったら、ミノルタDiMAGE E203そっくりとか。共同開発か、あるいはOEMを受けたか出したか)
1/2.7型200万画素CCDに、35-105mmF2.8-4.6の3倍ズームレンズ。
時代を考えればわりとコンパクトで、CR-V3もいける単三電池2本仕様。

操作系はちょっと風変わりで、スイッチはモードダイヤル兼用。
動作は、時代を考えれば普通か。3~4秒くらいで起動する。書き込みも、128MBであれば数秒。
モードダイヤル兼用で、右回しで撮影・左回しで再生だから、撮影→再生の間にスイッチオフを通る。が、すっと回せばいちいち電源オフ動作をせず、撮影・再生を行き来できる。

マクロやセルフタイマーなどのあって当然と思われるボタンがない。
これは、[MODE]ボタンだけで操作する。
最初は[AUTO]にインジケーターがあり、MODEを押すごとに赤目抑制・強制フラッシュ・夜景・フラッシュ禁止・遠景・マクロ・セルフタイマーと変わっていく。
で、その次はセルフタイマー+赤目抑制……と一周回る。
電源を切ってしまうとAUTOに戻るが、MODEを1回押せば電源を切るときに設定されていたところに戻る。

それから[PICTURE]というボタンがあって、画質モードをSUPER FINE / FINE / ECONOMYに切り替える。順に200/130/35万画素モード。
現代ではこんなもんメニューに押しこむのが当たり前だけど、2001年当時なんて、32MBとか64MBのメモリーカードを使うのが当たり前。こまめに変えて空きメモリーを稼ぎたかったのだろう。
ちなみに画像サイズは、スーパーファインで1枚300KBくらい。

合理的な操作系ではないかもしれないけど、起動時に液晶がオフになっている仕様との兼ね合いと思えば、そう異常ではないと思う。
モノクロサブ液晶がついているので、そこだけでひと通りの操作ができる。そのおかげで、メニューで操作する項目へのアクセスのハードルが高い。
小型で廉価なモデルだからボタンも増やしたくないだろうし、それで全部MODEボタンに押し込む造りにしちゃったのかなと。


光学ファインダーは、まあまあ良い感じ。
たまに視野率70%くらいしかないようなファインダーのカメラもあるけど、これは液晶オフがデフォルトだけあって、まともなものを載せてある。フレーミングむちゃくちゃになったりはしない。

一方、液晶ファインダーで使うと、かえって使いづらい。
元々液晶の解像度も低いし、明るいとすごく見づらいし、色も青っぽい。TFDかなんかかなあ、と思ったら低温ポリシリコンTFTだって。低温ポリシリはもうちょっと良いものだったと思うんだけど……
で、AF合焦などのインジケーターは、液晶画面には一切出ず、光学ファインダー横のLEDでの判断になる。これがまた明るいとまったく見えない。
ローアングル撮影とか、特に液晶でないと辛い時でなければ、光学ファインダーで使うカメラだ。

2001年にしちゃ古臭い仕様だとは思うけど、サブ液晶までつけて光学ファインダー仕様にしてるってことは、それがいいと思ってやったんだろう。
実際光学ファインダーでは使いやすかった。


画質は……そんなにシャープに写るとかってもんじゃないな。特にテレ端が怪しい。
しかし、露出補正を一切していない(メニュー内でめんどくさい)割りには、なかなかよく見える映りになっている。
ホワイトバランスなんかも、まあ今回は条件が楽だったけど、まあ良い感じ。
色は意外と派手。KD-400Zなんかの色味もこんなんだったから、これはコニカの好みかも。


バッテリー持ちは意外なほど良くて、エネループ突っ込んで3時間・66枚撮った程度ではインジケーターは減っていない。
液晶使わないんだから、当たり前っちゃそうかもしれないけれど。


フィルムカメラから乗り換えて、フィルムカメラみたいな感覚で撮影するなら、かなり快適に使えるデジカメ。
メインストリームではないかもしれないけれど、よく作られている製品と思う。

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