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2012年1月2日月曜日

百舌鳥古墳群 w/ QV-3000EX

今年は天皇陵巡りをしてみようと思っていたので、年始から百舌鳥古墳群をめぐってみた。

天皇陵への参拝は、初詣といっていいだろうか。
本来は産土神や氏神様に参るべきだろうけれども、私は親の転居と共に生まれた余所者で、地縁なんてものがない。住所の地名が入った神社が近くにあるが、私には関係があるように思えない。
まあ逆に考えれば、何処の神社でも良いと思うけれど。

今日はQV-3000EXを持ち出し。

JR阪和線で上野芝駅へ。
駅から少し西へ歩くと、すぐに履中天皇百舌鳥耳原南陵の正面へ来る。


墳長365メートルもある、日本で三番目の大型古墳。

履中天皇の弟・住吉仲皇子というのがなんとも凄いタマで、兄の婚約者を騙して寝取った上、バレたら不味いから兄を殺そうと宮殿を囲って放火。しかし失敗に終わり、弟の瑞歯別尊(後の反正天皇)に誅殺された。
履中天皇は、宋に朝貢して倭王に冊封され、それが『宋書』に倭王・讃として記録されている。(しかし讃は仁徳天皇じゃないかという説もある)

陵の周りには、百舌鳥三陵周遊道と看板がかかって、舗装を少し変えた道が通っている。
これにそって、履中天皇陵西側を北上。


大仙公園に入ると、すぐに七観音古墳がある。
小さな円墳で、小高い盛土くらいに見えるが、これでも元の墳丘がかなり削れてしまって足してあるらしい。
すぐ西にも七観山古墳という、これの倍の直径の古墳があったらしく、google mapsで航空写真を見るとたしかにそれらしいのがあり、公園のように整備されている。しかし堺市のウェブサイトでは古墳に数えていない。はて。


大仙公園を少し東に歩くと、旗塚古墳。
前方後円墳だけど、前方が短くて帆立貝みたいな形になっている。


大仙公園のシンボル・平和塔。堺大空襲で亡くなった人などを祀る。


平和塔の北東すぐには竜佐山古墳。
現地で見るとすぐわかるが前方後円墳で、写真が後円部、左手のほうが前方部になっている。パノラマモードがあったら収めるんだけど。
ここまで来るともう仁徳天皇陵近くなので、これもその陪塚だろうか。


そして日本最大の古墳・仁徳天皇百舌鳥耳原中陵。いわゆる仁徳天皇陵。
しかし、仁徳天皇の子である履中天皇の陵のほうが古いらしいとわかっている。じゃあ履中天皇陵となっているのが仁徳天皇陵じゃないか、という説が当然ある。
しかし『延喜式』には、仁徳天皇陵は百舌鳥耳原中陵だとあり、極端に大きな古墳だとしている。ここしかない。
そんな混乱もあって、今は本当に仁徳天皇陵かわからないからと、大仙陵古墳と呼ぶようになっている。だったら履中天皇陵も別の呼び方になっていそうなものだけど、そうでもないのが不思議。

仁徳天皇の弟・菟道稚郎子は、兄と皇位を3年に渡って譲り合い、異母兄の大山守皇子が皇位を狙ったのも食い止め、果ては兄に皇位を譲って空位を止めるために自害したという美談が日本書紀に残る。履中天皇の弟とはえらい違いだ。


仁徳天皇陵の西側に回ってまた北上し始める。


すぐに、銅亀山古墳というのがあった。
方墳、といわれると、写真右手にカドがあるようにも見える。


かつて大阪女子大のキャンパスだったところの横を通る。


もう少し行くと、丸保山古墳というのが見えた。
これも帆立貝形前方後円墳だろう。多分前方の側から見てると思う。


国道310号を渡るとすぐ、永山古墳という大物がある。
100m級の前方後円墳で、仁徳天皇陵の陪塚にしては大きすぎる、と堺市は言う。

さっきまで高級住宅地らしいところを歩いてきていたが、310号を越えて南海高野線の線路を渡ると、やっと雰囲気が親しみやすくなってくる。


住宅地を抜けて北に行くと、反正天皇百舌鳥耳原北陵。田出井山古墳とも。
しかし、ちょっと天皇陵にしては小さすぎないかという説もある。百舌鳥のあたりには、これより大きな前方後円墳がいくつかある。


この後、反正天皇陵を一周して陪塚をふたつ回って(住宅街すぎて個人宅がモロに写るので写真は遠慮)、方違神社に寄ってみたものの、初詣客で一杯だったので退散。



QV-3000EXは、換算33-100mmF2.0-2.5のCANONレンズ(Powershot G1と同じものらしい)を奢った、1/1.8型300万画素CCD搭載の、2000年当時の高級モデル。
高級なんだけど、どうもカシオの高画質モデルはこの頃からイマイチ注目してもらえないようで、かなり割安に売られていたらしい。
まあ……外見が不細工だからなあ……。

電池は単三4本、メモリカードはコンパクトフラッシュ(多分2GBまで、2GBは使える)。
フラッシュモードを忘れるなんてこともなく、モードメモリーは色々細かく設定できて、記憶させることも忘れさせることもできる。
プログラムの他に、絞り優先・速度優先オートもある。絞りは2段階とかじゃなくて、F2からF8まで半段ずつ操作できる。
露出補正もカーソル左右で一発。

ちょっとAWBが青っぽく出がちだけど、画質は良好。さすがに贅沢なレンズだけあって、ズーム全域で開放から等倍で隅まで見れる。
これを「安かったから」と最初の一台に買った人は少なくないようだけど、フルオートでも十分いけるし、レンズとCCDがいいから画質もしっかりしていて、ちょっと凝った撮影もできるし、消耗品切れもないし、長く使えるいい買い物したことになったと思う。外見がカッコ悪いけど。

ただ、劣化のせいもあるかもだけど、十字キーのタッチがひどく悪い。左側にあるというのもいまいち。
ズームレバーもまた、小さくて使いづらい。
ボタン多めに配置して、操作系が悪いというほどではないのになあ。

また、液晶もどうも良くない。色味が確認できるレベルじゃないし、少し日が当たるとすぐ見えなくなる。光学ファインダーがあるからまあいいといえばいいのだけど。
どうもアナログ回路で表示してるかのような滲みもあって、劣化もあるだろうけど、ちょっとこれはクラスの割にしょぼい。

よく写るんだけど、昔の普通の真っ当に作られたカメラだな、という感じ。
スイバル機みたいな、今はもう無いような特徴を持ったカメラなら、今使っても面白いのだけど、こういう普通のカメラだと、今の普通のカメラ使うほうがいい、という話になっちゃう。