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2012年2月10日金曜日

造幣博物館 w/ Cybershot W7

金曜日が休日になってしまったので、前から関心はあったけれど土日休みで行けなかった、造幣局の造幣博物館へ行ってみることにした。

今日のカメラはCybershot W7。
700万画素だなんて珍しくわりと新しいカメラだが、「最低限の動作確認済み」と称するジャンクワゴンに転がっていた。KD-400Zやsora T10もそこで1000円か1500円くらいで買ったものだけど、これも1000円くらいのプライス。
同じ値段にしては新しくて良いモノすぎるな、と思いつつ買ってみると、電源は入るし撮影もできるしCCDも生きてるのだけど、操作ボタンが不調で、十字キーが上にしか入らない。その結果、メニューと上だけで操作できてしまう露出補正が+2.0に固定されてる状態。
これ、わかってて「"最低限の"動作確認済み」っていうてたなw

しかし、裏蓋あけてスイッチまわりを清掃してもらったら復旧しちゃった。


造幣局というのも、微妙に何処の駅からも離れたようなところにある。
強いて言えば東西線の大阪城北詰駅が最寄りだが、東西線に乗り換えるのが面倒だから、大阪城公園から散歩しながら歩いていくことにした。


シアターBRAVAの前を通る。
私は中島みゆきファンではあるが、夜会は行ったことないなあ。チケット取れるかどうかがそもそも疑わしいような代物というが。

シアターBRAVAの北、TWIN21ビルと隣のOBPパナソニックタワーに、パナソニックのショールームがあるので一回り見学。撮影禁止だから写真はなし。
やっぱりまあ、VIERAやLUMIXのアピールが強いかなあ、という感じ。あとはカーナビ、ソーラーなどのエコ電化、美容家電など。
OBPパナソニックタワーの方はリビングショールームとあって、こっちは旧パナソニック電工のショールームのよう。だから照明や住宅設備が中心。


OBP一帯の西端までいくと、大阪城側に新鴫野橋がかかる。
かつて公儀橋十二箇所という幕府が管理していた橋があって、その中のひとつだったという。大阪は昔から川だらけ橋だらけの水の都というのに、たった十二ヶ所しか幕府が金を出さなかったというあたり、やはり徳川家は大阪が嫌いなのであろうか。

右の写真はちょっとアート気取りなカットを入れてみようとしたら、ギボシの向こうに電灯がかぶって台無しなヘボい失敗写真。


渡って右に行くと大阪城桃園。
もちろんこの季節だから咲いてないが、しかし舗装もベンチもえらいボロボロだ。



さらに西へ向かうと、大阪砲兵工廠の化学分析場がある。
かつては西はこのあたり、北はOBP、東はJR森ノ宮駅周辺の検車場、南は大阪城を避けて森ノ宮駅あたりまでの広大な兵器工場があった。
もちろん大戦中には猛烈に爆撃されて、このあたりは不発弾だらけでヤバいと長らく開発されなかった(というか未だにたまに出る)が、廃墟に鉄くずがあるからとかっぱらいにくる「アパッチ族」といわれる人たちがいて、ポリコマンと日々捕物合戦をやっていたとか。
科学分析場は格好いいレンガ造りだが、98年まで自衛隊が使っていたのを最後に放置状態。1919年築らしい。

あ、CCDにゴミついてる……?


向かい側はトイレ、または守衛さんの詰所だったとのこと。どっちだ。なぜそんな最近のことがわからない。


大阪城公園を出てすぐ、北に川を渡る大坂橋がある。人だけ渡れる。
元々の大坂橋は、大阪城竣工二年後に掛かったということしかわからないが、このあたりでギボシが見つかったから名前だけちなんだとか。
そこから化学分析場の裏手が見える。

渡ると土佐堀通りで、横切ると京阪の線路、それをアンダーパスで抜けると、毛馬桜之宮公園の南端に出てくる。


そこには川崎地蔵尊という祠があり、川崎橋という橋がかかる。渡って西岸へ。


毛馬桜之宮公園は、川の東岸には色々あるのだけど、西岸にはこれといってなにもない。
猫が複数住んでいるようだが、飼い猫みたいに太った奴と、耳がちぎれてボロボロな痩せた奴がいるあたり、狭い所で争いが激しい感じだった。
あんまり人に甘やかされたりもしてないのか、カメラ向ける間もなく逃げまわる。普段は私、そんなに動物に逃げられる方ではないと思うのだが……
なぜか白か黒か白黒ばっかりだったが、三毛が一匹。こいつだけわりと動じなかった。


みゆき橋跡、とある。
何の説明もないが、検索したところによれば、こういう話だそう。


京阪国道に出て西にちょっと歩けばそこが造幣局の入り口。
造幣博物館へは、入り口で守衛さんにバッヂをもらって入っていく。
春になれば桜の通り抜けをやってるところを通って、奥にいくと博物館。


この触手のように伸びた藤、明治大帝行幸の際に生花にしたものを挿し木してみたら育って、今や樹齢百年以上の古木という。


このガス灯は創業当時の1871年から、当時の正門すぐを照らしていたもの。
造幣用の石炭から出るガスを燃料にしていたそうで、日本で最初のガス灯ともいわれる。一般市民向けにガスの供給が始まるのが34年後だから、当時は物珍しかったとのこと。


旧正門は、元の場所にそのまま残る。



創業当時の圧印機。
左のがフランスTonelli製、右のがドイツYhlorn製。


つらつら眺めて造幣博物館到達。
館内は「記念撮影はいいけど書籍への掲載とかは許可取ってください」とあり、blogへの掲載はまあ、一応Noだろうということで写真なし。

かつての造幣局の、1/20スケールくらいだろうか、大きな模型があり、その向こうのモニターで、造幣局の歴史を解説するビデオが流れている。
説明がひと通り続いたあと、いきなりその造幣局が真っ二つに割れて開き、工場内部の模型が現れたところで技術や技術者の解説が始まる、妙に豪華な演出。

これまで作成してきた硬貨やメダルと、その極印などが多数展示され、結局発行されなかった貨幣まである。
100万円相当の500円玉が入った袋の重さを体感できるコーナーとか、現在の時価6841万円相当の金塊15.9119kg、281万円相当の銀塊33.4885kgに触ってみるコーナーなど、俗なところも。
それから過去の日本の通貨(貝銭から宋銭、天正大判や江戸時代のものまでずっと)が展示され、続いて外国通貨。
オリンピックなどの記念硬貨のほか、ニュージーランドの造幣局が記念に造り、ニウェで正式通貨になってしまったスターウォーズ硬貨もあった。
バハマ諸島で西暦2000年を祝って発行された、エリザベス女王柄の世界最大の銀貨、額面50ドルで直径120mm・重量2キロの銀貨なんてものも。

ひとしきり堪能して、名阪国道に出て西に、梅田の方へ。


道端に大塩平八郎の乱にちなむ碑。


このあたりは大塩平八郎の史跡が複数あって、名阪国道から天神橋筋を北に2ブロックいってちょっと西の、日蓮宗成正寺というところに父子の墓地もある。写真の奥に写ってるの。


さらに西に行くと、堀川戎神社。
欽明天皇の御代、539~571年の間に止美連吉雄という人が蛭子大神を祀ったのが始まりという。

戎神社なので、今宮戎・西宮戎と並んで三大戎の一つに数えられる……というのだが、貝塚市の脇浜戎神社も同じ事をいっていたりして。兵庫の柳原蛭子神社もまたそういっている。京都戎という話もある。


境内に「地車稲荷」こと榎木神社というのがある。


お社の代わりに地車がある。
絵馬の代わりだろうか、願い事を書いた小さな地車が奉納されてたりもして、風変わりで面白い。



もうちょい西に行ってお初天神。
おみくじ引いてみたら末吉。ぐぬぬ。

ここからはもう梅田市街地なので、書店やら大阪駅前ビルのカメラ店などを一回りして帰路へ。



Cybershot W7は、まあデジカメというものがひとまず完成を見たような時期の製品で、なんというか極めて普通。
この後、手ぶれ補正とか高感度撮影といった付加価値がついて、使いやすく、撮れないシチュエーションが少なくなっていく。
一方、画素数の増加が限界ぶっちぎったのと、画像処理チップのパワーが上がってどんどんデジタル処理に頼るようになって、画質が落ちていく。

今はCybershot Wシリーズは低価格ラインになっているけれど、シリーズ初代のW1、2代目のW7/W5あたりまでは、中くらいのラインだったはず。
若者向けのイメージがついて、デザインも普通のカメラらしくないSONY Cybershotの中で、中高年層にアピールできる製品という狙いで立ち上げられた。
だから、ソニーとしては地味で、カメラとして生真面目な設計になっている。
CCDも高級機向けの1/1.8型(ソニーは供給元ということもあって、中級クラスにも使ってたけれど)、レンズはカールツァイス・バリオテッサーなどとハッタリを利かせ(タムロン製といわれているけれど)、外装は金属、かなり大きめだけどホールドしやすくして、光学ファインダーもあり、電源は単三電池でアルカリもOK、液晶モニタも大きく、メモリースティックなしでも内蔵メモリあり、AF補助光あり、動作は高速。


でも、別に一眼レフを振り回すようなハイアマを取り込もうとするほど上ずった狙いのカメラではなく、Av/Tvなどはなしで、基本的にプログラムオートで撮るカメラでもある。
普通のおじさんが、普通のコンパクトカメラのつもりで使って、普通に良い結果が出ればよし、というような製品。

使ってみるとまあ実際、使いやすい。
動作の速さ、ホールドの良さ、いずれも言うことなし。
電源ボタンの位置だけがちょっとイマイチかな。私の手でさえ、右手ではダイヤルが邪魔でホールド変えないと届かない。左手は私はいわゆるライカ持ちで下にもっていくから、どうも自然には押せない。

露出補正はメニューの中だけど、カーソルが最後に操作した項目で記憶されているから、普段はまあメニュー出したら即露出補正になり、上下ですぐ変更できる。


使いやすさは、普通すぎるくらい普通で特に言うことがない。



コンパクトの画質のピークは500万画素世代かなあ、と思うけど、これは700万画素。
まだまだ等倍でも見るに耐えるけど、でも昼間の撮影でもノイズリダクション使い始めてるな、という感じ。
500万画素世代の高画質機は、明るい所ではノイズリダクションしないか微弱だったから、キレのいい絵が出てきていた。

ちょっと不思議なプログラムラインになることがあり、望遠端105mmでF10.0 1/125秒というのは、姿勢が厳しいと手ぶれしちゃうんじゃなかろうか。開放ならF5.2だから、1/400秒くらいで切れるのに。
そのくせ広角端だとF2.8で1/500秒なんてのもある。逆じゃないか……?
増感も積極的とは見えず、ISOオートといいつつ、広角端開放1/15秒でもISO100のまま。手ぶれする。別にISO400の画質はそれほどひどくもないのに。
プログラムラインと増感しきい値を上げるだけで、失敗写真はかなり減少しそう。

レンズは、望遠端がなんか甘くなるかな。広角端は割と素直な絵だけど、望遠端だとかなり明るくてもノイズリダクションとエッジ強調かけてる感じ。焦点距離によってこのへんの扱いを変えてるかもしれない。

それからAFが50カットに1枚くらいの割りで、理由不明の大外ししていた。
まあ、万全の状態の個体ではないから、文句いうとこではないかも。