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2012年7月14日土曜日

YAMAHA JOG CE50 (07年式) Long-ran review

JOGは2009年の2月25日に新車で購入して、今日、2012年7月14日まで、かれこれ3年半の付き合いであったが、この度、Axis Treetに乗り換えることにした。
どうも私の乗り方ではトラブルがちょくちょく起こる、あんまり相性のよくない車両であったけれども、そのへんも踏まえて、振り返ってあれこれ記録しておく。




2009年2月当時は、私が二輪免許取ってまだそれほど経ってない頃で、また最初のバイクがいきなり旧車のYAMAHA FZ250のしかも初期型1HXだった。
FZ250の初期型は、エンジンが前傾していてヘッドが前に向いてるから、雨天で走ると前輪がはねた水がヘッドのくぼみにたまり、エンジンの調子が悪化する持病があった(らしい)。
まあ車齢20歳以上の旧車だから、持病も何も単に弱ってるせいもあろうけれど、実際雨で不調になることも多かったので、通勤用にも予備車が欲しかった。
そこで、維持費も安いし荷物も乗るので、原付スクーターを買い足すことにした。


しかしまた、2009年2月というのは、今から振り返れば微妙な時期だった。
免許があるから125ccにすればいいのだけど、近所の店はヤマハの店。125ccとなるとCygnus Xしかない。当時はAxis Treetはなかった。
JOGなら乗り出し15万円、Cygnusだといきなり30万円以上になる。Axis Treetなら23万円くらい。
日本最後の2ストローク車たるGrand Axisがギリギリ在庫があるかも、というところだったけど、今更煙吹きながら走るのもなー、というところ。
他所ならホンダLead110とかスズキAddress V125があったのだが、Addressはなんか定番すぎてつまらんし、Leadは食指が動かない。

で、JOGにした。
その年の7月にAxis Treetが発表されたけども。

そのJOGも、09年2月の時点では07年モデル、つまりJOGが初めて4ストロークのインジェクション車になったモデル。
これはまあ、09年のモデルチェンジで少し値上げするということで、納得して選択。




現物がきた。
色はペールパープリッシュブルーメタリック3なる名前だが、メタリックの薄水色。

ミラーは左側がオプションなのかと思ったら、ちゃんと両側ついていた。
以前乗っていたライブディオSは、スタンドロックがメットインの中だったりしたが、今度はメインキーまわりだけでロックがすべて制御できる。
メインキーのバリアを閉じると、そのままリアタイヤもロックされるので、それこそ車体ごと持ち上げてしまわないと移動できない。簡単には盗まれなくて済みそう。


4ストロークの50cc、いかにもパワーがなさそうなエンジンだけれども、乗ってみると特に不足は感じなかった。
2ストロークのライブディオSに比べると確かに力弱いが、しかし原付で出す常識的なスピードまでの範囲なら、困るほど遅くもない。
まあ、ライブディオSならその気になれば60キロくらいすぐ出せそうだったけれど、4st JOGでは、60キロで走り続けるのはキツいだろうなあと思われた。
差支えのないところで全開にしてみたことはあるが、40キロまでは素直に加速するものの、50キロ超えるともうなかなか針が上がらない。一応60キロくらいは出ることは出たけれど……

乗り手の私は85キロくらいあるので、パワーウェイトレシオは著しく悪化しているから、普通の体格の人ならもうちょっと余裕あるかも。
しかし、私の住む大阪湾岸地域は坂が皆無なので、坂だらけの町、例えば神戸や尾道なんかで乗るならパワー不足が辛いかもしれない。

ヤマハ車の傾向として足つきがやや悪いらしいのだが、これは私の身長では関係ない。


ブレーキは前後ともドラムだが、まあ、これも原付で出す常識的な範囲の速度なら、握れば止まるくらいには効いた。
フロントブレーキはかなり効きが弱いけれど、多分ロックさせないための配慮だと思う。
リアブレーキは握っただけ効く感じ。ロックさせる気で握ればロックする。雨天の急ブレーキでなければ、ただ止まる。私の場合は、体重でタイヤグリップが上がってるかもしれないが。

タイヤはCHENGSHINという台湾製のものがついていた。
性能が問題になるような使い方しなかったし、結局3年半・4300キロ走った間にはライフも終わらなかった。

ちょっと気になったのは、梅雨時などに、たまにメーターの内側が曇っていることがあったこと。そんなにしょっちゅうではないのだが、条件が悪いと起こるよう。
それから、メットインをあけるシートのヒンジについてるボルトが緩みやすい。締めればいいんだけれど、いささかチープさを感じるトラブル。


それから、どうにもこうにもリコールが多かった。
法的にいうところのリコールと改善対策、それとは別にサービスキャンペーンと3種類あるから、厳密にリコールだったのは1回だけなのだけども、全部合わせると4回あった。一度は納車直後に。
JOGとして初めての4st、初めてのインジェクション、さらに台湾生産とあってか、まだ煮詰まってないところが多かったのかもしれない。
さすがにそろそろひと通り直ってると思うのだけど……


燃費は給油のたびに記録していた。
基本的に、片道8キロの通勤で、しかも雨が降っている日に乗るバイクだったから、あまり条件はよくないが、それでも平均46km/Lの燃費を出してくれた。
最大で53.71km/Lという記録をマークしたこともある。多分一気に長距離乗った時だろうと思うが。

ただ、私はどうも、どのバイクに乗っても人よりちょっと燃費が良くなるらしい。
初めて乗ったFZ250は、最終的に22km/Lの燃費だった。85年製の4気筒250ccにしては、多分良いほうだろう。
今乗っているTT250R Raidも、29km/Lで走っている。単気筒とはいえ、95年製のキャブレター車。

ということは、天然自然に燃費運転をしてしまっているのだろう。加速はゆっくり、速度も上げない。
実際、もう幹線道路で車のペースに合わせるのは怖いからと、いつも路地を走っていた。
路地だから当然見通しも悪く狭いから、速度も上げない。急加速なども意味が無いからやらない。


そういう運転をしていると、確かに燃費はいいのだが、どうやらこれが原因らしいエンジントラブルが頻発した。

停めてあったJOGを出して、さあ乗ろうとエンジンをかけると、突然止まる。止まったが最後、セルは回ってもさっぱりかからず、キックしても足ごたえがなく、圧縮がかかっていない。
店に持って行くと、バルブにカーボンが噛んで閉じなくなっている、という。

単気筒エンジンだとどうしても時折起こることらしいのだが、私のJOGにはそれこそ半年に一度のようなペースで起きた。
ネットでちょっと検索したりした感じでは、別にこの型のJOGで頻発しているような話は見当たらない。

ということは、私の自然燃費運転に問題がありそう。
エンジンにはカーボンがたまる、というのは事実だし、たまに全開で走るとカーボンが落ちて調子が良くなる、という話も聞く。
2ストロークエンジンは特に、あんまりゆっくり走っているとマフラーがカーボンで埋まって走らなくなる、とまで聞かされていたけれども、4ストロークでインジェクション車なら大丈夫だろう、と思っていた。

なんでカーボンが出るのかと少し調べてみると、ガソリンの不完全燃焼のせいだという。
あまりエンジン温度が高くない間は、燃焼温度が低くて不完全燃焼になって、カーボンが出やすいそう。
そう言われてみると、私の乗り方ではエンジン温度の上がり方は遅いだろう。
しかも、雨の日にばかり乗っていたのも悪そう。
さらにいえば、4st JOGは水冷だから、これもまた温度が上がりにくい。距離走るならメリットなのだけど……


1年目に2回と、最初は頻発していたので、部品交換してもらったりバルブスプリングに手を入れてもらったりして、それでなんとか落ち着いていたが、3年目に至ってまた起きた。
それで、ちょっとこれは困るな、と、Axis Treetに買い替えを決めた。

前はなかった手頃な125ccのAxis Treetもある。
125ccであれば60キロで幹線道路を普通に走れるわけだから、自然とエンジンも勢い良く使うだろう。カーボンはたまるにしても、バルブのロックが頻発するほど酷くはなるまい。実際、250ccでは私が乗っても起きていない。
また原付一種は、乗り物としての不足より、30キロ・二段階右折の制限はやっぱり苦しい。
大きさは50ccも125ccもそれほど違うものではないから、取り回しの手軽さなどには差はない。

今後のバイクは少し、エンジン温度を気にする感じで乗るようにしてみよう。