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2013年11月30日土曜日

宝が池公園・北山 (PowerShot S1IS)

近くの鉄道でまだ乗ってないところあったかな、と乗りつぶしオンラインで確認すると、もはや畿内の鉄道でまだ乗っていないのは、京都市営地下鉄烏丸線を残すのみとなっていた。
乗った先の京都国際会館って、京都議定書を策定したりするところでなかなか縁遠い土地なのだけど、とりあえず行ってみることに。

今日のカメラは珍しくキヤノンのPowerShot S1ISで。
キヤノンを嫌ってるわけではあるんだけど、古いカメラを漁りに行っても、キヤノンのカメラなんてあらかたIXY Digitalの旧型が転がってるばかりで、触って面白そうな機種があんまりない。
キヤノンって製品が保守的で、珍奇な製品を発射して玉砕したりしないから……




京都の鉄道網はあんまり理解しきれてないので、素直にJRで京都駅に行ってから地下鉄烏丸線へ。
後で確認すると、京阪でも阪急でも烏丸線への接続はあった。ルート考えればそうだよな。

竹田-京都間は、奈良から京都へ近鉄で移動した時に使ったので、北向きだけでよし。
国際会館行きに乗り込む。意外に混んでる。
しかし意外に混んでるのは北大路あたりで一気にはけて、さすがに国際会館まで乗ってる人は少数だった。


降車して国際会館への通路には、環境がらみのえらいひとが表彰されてパネル展示されてたり、広告が「国際的会議の運営会社」とかどういう人がどう働いてるか想像付くような付かないような会社だったり。

しかし京都議定書というのも、3.11以来はもうなかったことにされてるようなもんだなあ。
まあ原発止めてりゃそうもなろうけれど。
いや、私は別に原発反対派否定派ではないけれども。
電力会社に信頼を置けないというのは理解できる。
少なくともガス機器や電機メーカーが、ずいぶん古い製品の湯沸し器や扇風機の問題に大々的にテレビCM打ってリコールやってることを思えば、電力会社も新たに打った安全対策をテレビなり新聞なりに大々的に、理解を得られるまで説明するくらいはやればいいと思うんだけども。



さておき、国際会館には特に入る用事もなし。

向かいのグランドプリンスホテルとあわせて、駅から出て見える景色が実に洗練されている。作り込みが行き届いてるというか。
いわゆる日本の顔をやるんだったらこれくらいはすべきか。舞妓はんの顔みたいなもんね。



世界はひとつ。うん。
多元宇宙論の否定だな。なんてSF。



国際会館側から宝が池公園に回ろうとしたけれど、通れない感じだったので、駅に戻って南下。
建物はたしか国際会館イベントホールだったかな。

ここからまっすぐ前の道、南の方へと歩いて行くと宝が池公園に入る。
名前は知らないが、東のほうで高野川に流れ込む川を渡ると、写真左手に見えてる山に突き当たる。
この山が、五山の送り火で「妙法」と灯る、松ケ崎西山と東山のようだ。ただし、こっちは灯火の裏側。


山沿いに西に回りこむと、宝ヶ池にくる。
紅葉がいいタイミングだったな。
たわば先輩の教えに従えば、「ピーカン不許可!」な日ではあったのだけど。


私が歩くのに合わせて、なぜか梯形陣で並走してくる鴨たち。


しかしテレ端でかなりコントラストが下がるなあ。逆光でコースとが出てるのかな。
10倍ズームじゃある程度しかたないとはいえ。


このまま道なりに歩いて行くと、宝ヶ池の西側から道に出て、そして運動公園になっている宝が池公園南西部へ渡る。
のだが、車通るような道を通っても仕方ない。

池の真南あたり、山に向かって野鳥観察ゾーンがある。
そっちに入っていって、山を登りながら野鳥を探す。
案内板によれば色々な鳥がいたようだけど、しかし声はすれども姿は見えずで、なかなか素人がいきなり発見するのは難しい。一度だけ飛び立ったのが見えたきり。


山の尾根に到達すると、東西に舗装された道がある。
が、私は南に山を抜けたい。
南の道はなんだか急な下りで舗装もなにもない。階段になってるように見えた、と思ったら、単に岩肌だ。


写真を撮った時点でこの有り様だけど、降りていくにつれてもっとひどくなってきた。
狭い道の中央がえぐれて凹んでいて、すねの半ばくらいの深さになっていたところも。
人が通って削れたところが、雨が流れて掘られていく……というやつだと思ったけど、しかしそこらじゅうに岩肌が露出してるような硬い地質だから、また違う現象かもしれない。
こけると相当痛そうなところで、注意しながら歩く。



麓近くまで降りると、何かあるのが見えた。

小さな神社のようだけど、何をお祭りしているのかはわからない。
鳥居をくぐって降りて行ってみても、なぜか南無妙法蓮華経の碑があるだけ。

地図で見ると、七面大天女宮というところだった。
南無妙法蓮華経の碑は、このすぐ東に涌泉寺という有名なお寺があったから。今日は気づかずに降りて行ってしまった。


降りてきたら北山通と交差した。
さらに真っすぐ行けば、京都工芸繊維大学がある。
さらに通りすぎて南下すれば、下鴨神社から出町柳あたりに出るはずだが、今回は北山通を西へ。

途中でノートルダム学院小学校があったが、ノストラダムス学院と読むと一気にうさんくさくなる。
このへんで、さっき越えた山に「妙」の字があるのも見えた。


北山駅あたりまでくると、京都府立総合資料館というのがあったが、入ってみると単に図書館を特化したような施設か。観光するとこじゃないな。


すぐとなりに、陶板名画の庭というところがあった。
名画を陶板に焼き付けて展示してあるところ。



鳥獣戯画やら最後の晩餐やら、だれでも知ってるやつがでかでかと。
ルノアールやゴッホの、普通サイズの作品もある。


最後の審判もある。英語でいうとファイナル・ジャッジメントではなくて、The Last Judgementだそう。

庭自体の建物も、コンクリ打ちっぱなし、あたりに水をたたえて滝を作ったおしゃれ空間。


そろそろ昼食を取りたかったが、北山通をわたらないとないし、わたっても高そうな店ばかり。
少し戻ればマクドナルドとロイヤルホストがあったんだけど、混んでたし……。


我慢したまま隣の植物園に入っちゃう。


こんな自販機が……。
見た目にきれいだし、下段のフィルムは現行品のSUPERIA PREMIUM 400だから、ちゃんと稼働して補充もされてるようだ。
上段の写ルンです400スーパーは、現行品400エクストラのさらに前のモデルで、しかも現行品もディスコンになったはずで、ちょっと古いものかも。ただまあ、販路限定で生産してる可能性もあるだろうけど。

売れんのか、と思ったが、紅葉狙いにきてるおじさま方が、結構コンタックスやニコンのフィルムカメラを使っていた。フィルムの方は売れる見込み結構あるのかも。

以下、植物園でカメラを振り回して撮りまくったオサレ気取り写真。
フィルターをあざやかモードにして撮影。




実のところ、私はまともなバリアングル液晶機を使ったことがなかったけれど、なるほどこれは楽だ。
スイバルはいくつも使ったし良いものだと思うんだけど、スイバルは1軸・バリアングルは2軸だから、「縦位置で真上を撮影する」とかの対応力に差があった。
一方、スイバルの方は、どっちを向けてもシャッターボタンの位置が変化しないから、グリップは乱れないから安定した撮影をしやすい。


最後に鴨川に出て、北大路のほうへ。
しかし北大路で食事にありつけると思ったら、松屋からバーミヤン、フレッシュネスバーガーに至るまでことごとく満席でどうにもこうにも。午後2時半だぞ……。

仕方なく梅田に戻って、喫茶店で軽食とって本屋に行くなどして今日は終わり。



今日のPowerShot S1ISは、2004年発売のキヤノンの意欲作。
2000年代前半には高倍率ズーム機がひとつの売れ線として、各社がリリースしていた。
今みたいにカード型がちょっと分厚くなっただけで8倍10倍という時代じゃないから、この頃のはだいたいでかい。

2004年ごろなら、ずっと定番だったオリンパスC-700シリーズの末期モデル・C-770Ultra Zoomがあり、パナが手ぶれ補正つきのLUMIX FZ2やFZ10、ミノルタは高画質モデルDiMAGE A2・高速AFが売りのDiMAGE Z2、フジのレンズ固定式一眼レフFinePix S7000、ソニーも最強のスイバル機DSC-F828、沈胴式と固定式のバリエーションだった京セラFinecam M410R/400R、東芝もAllegretto M700と、色々あった。

そんなところに後追いでキヤノンが出してくるだけあって、さすがにそつなく高機能を詰め込んであった。
ライカ判換算38-380mm F2.8-3.1のテレ端でも明るいレンズ。まあ、上にあげた機種に同じ光学系っぽいのがだいぶあるけれども。
そこに手ぶれ補正がついて、さらに超音波モーター駆動。
ズーミングもレバーがアナログになっていて、微速で動かして微調整もでき、最高速なら端から端まであっという間。贅沢な仕様だなあ。

操作系も、まあプログラムオートで十字キー左右だけですぐ露出補正に行かないのがちょっと意外なだけで、よくまとまっていた。
大体なんでも、FUNCボタンを押せば撮影用の設定項目がすぐ触れる。
カスタムボタンがひとつあって、ボタンひとつで選択できる項目はそこに設定できる。私はISO感度を入れておいた。

もちろんP/A/S/Mフルモード。
ブラケット撮影ももちろん対応していて、3段のみだけどブラケット間隔は選べる。今回は2/3段に設定して使った。

バリアングル液晶も撮影の自由度が広くなった。
プラボディだけどやわな感じもなく、バリアングル液晶もかっちりしていた。液晶を見る方向に閉じたら、ちょっと浮いてる感じになっちゃうけれども。
バリアングル液晶を閉じれば自動的にEVFが有効になり、開ければ液晶ファインダーになる。当然そつがない。

まったくもって隙のないカメラだ。実際使っていて気持ちがいい。
バッテリーも単三4本で、持ちも安心だし手軽に扱える。

メディアは、当時としてもレトロなコンパクトフラッシュ。
最後までSDカード移行を拒否してCFを使い続けたキヤノンが、ついにSDを採用したのが、このS1ISと同時期に発売したIXY Digital 30a、じゃなくて、一年前に発売したIXY Digital 30。
2004年はまだ移行途中で、特に小型のモデルのみSDカードだった。保守的。



まあ、強いてケチをつけるとしたら、画質が気に入らない。
1/2.7型300万画素CCDだから、この程度が身の丈なんだろうなとも思うけども。
テレ端で如実に逆光耐性がなくなるのも気になったし、そうでなくても結構ゴーストが出る。


この頃にしては珍しいくらい、常時ノイズリダクションを強めにかけてるから、遠目で山とか撮ったら無残なことになるし。
まあこんなのがキリっと写るのがいいなら、一眼レフでも使えという話ではあるけれど。

それと、好みの問題かもしれんけれど、しばしば色が青く転んでるように私には見えるな。
明るいと問題ないけど、日陰があまりにも青い。
昔父親が持っていたPowerShot A60を触ったら、これはなにか壊れてるんじゃないかというくらい青かったから驚いたことがあったけれど、キヤノンはこうなのかなあ。


テレ端では特に、かなりAFを外しがちな節もあった。ここは意外な頼りなさだったなあ……
明確なマクロモードは存在せず、ワイド端で10cm・テレ端で93cmまで寄れるのだけど、総じてさほど寄れるカメラとはいいにくい。寄れないってほどでもないけれども。
で、EVFも液晶モニターもあまり良いとはいえず、何より小さいから、ピントは確認できないようなもの。
ブラケット撮影に、AEBの他にフォーカスブラケットがあったんだけど、もしかして頼りない自覚ありだったのかな。


それから、グリップが思ったより良くなかった。
まあ、私の手には小さすぎる、って話で、私はかなり人より手がでかい。どうにも指が余って握りづらい感じが。

それでいて、握った状態からスイッチオフができない。
かなり独特な電源スイッチで、オフボタンが中心にあり、その側面がロック付きスライドスイッチ。ロックピンを押しながら左にスライドすると撮影で起動、右で再生で起動。
起動時も撮影と再生を何度か間違ったし、切るときには右手じゃ親指も人差し指も届かない。
このスイッチばかりは、何考えてこうなったかわからんなあ。


まあ、何しろ私はキヤノンが好きじゃないから、こういう欠点が少ない優等生カメラは、「良いカメラだよ買ってもいいんじゃない、私は別のにするけど」みたいな態度になっちゃう。
主にこれは、キワモノの方が嬉しい私の人格の問題だから、キヤノンが悪いわけではない。

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